去年の8月、自民党が「あの」ラムザイヤー氏を呼んで講演をやらせてた模様です。
数年前に話題となり、いまだに右翼の子たちが持て囃しているラムザイヤー氏の慰安婦論文とは何かざっくり言うと、かつての公娼制度や慰安所制度に関する歴史学の先行研究をぜんぶガン無視したうえで、当時、公娼や慰安婦とされた女性たちを拘束していた人身売買契約を、何の根拠もなく、あたかも単なる労務契約であったかのように断定しているだけのトンデモ作文です。
この自民党HPには、ラムザイヤー氏の戯言を真に受けて、「ラムザイヤー氏は、慰安所と慰安婦の間には前借金や年季奉公契約などの経済関係があったことを明らかにし、『慰安婦=性奴隷説』を覆した」的なことが書いてあるわけですが、前借金付きの年季奉公契約というのは一般的に「身売り」と呼ばれ、戦前によくあった人身売買契約の典型的な形態です。
ひとたびこの契約を結べば最後、親が前借金を受け取る代わりに、娘はその借金を返済するまで拘束され性売買を強いられるというもので、明らかな人身売買契約、もしくは奴隷契約と言えるでしょう。