「2023年に入ってからTwitterのトラフィックがじわじわ落ちている」との報告。
CloudflareのDNS順位ランキングが、1月 32位→7月 40位と落ち込み。
ソース:
https://twitter.com/eastdakota/status/1678065025750294532
「2023年に入ってからTwitterのトラフィックがじわじわ落ちている」との報告。
CloudflareのDNS順位ランキングが、1月 32位→7月 40位と落ち込み。
ソース:
https://twitter.com/eastdakota/status/1678065025750294532
Washington Post 7/7付け「ツイッターはいかにして世界の街の広場としての地位を失ったのか」。イーロン・マスク氏の失態を「これでもか」的な勢いで綴る。
10年前のTwitterは「アラブの春」で脚光を浴び、最近もBLM抗議運動で社会運動を助けた。だが「新オーナーのイーロン・マスクがこの1年で相次いで悲惨な失態を犯したおかげでTwitterはユーザーと妥当性(relevance)を失った」
青い認証マーク付きの人々が暗号通貨詐欺やポルノを売るように。マスク氏は著名なジャーナリストやリベラルな活動家を追放、LGTBQに敵意を向け「シスジェンダー」を中傷と宣言した。
17歳の少年は、Twitterは「スポットではない」と話す。「同年代はTwitterに行く前にInstagramやTikTokに行っている」。人気のあるミームやキャッチフレーズはまずTikTokで生まれ、Twitterに登場するのは数週間後だ。重大ニュースの投稿もまずTikTokだ。
そんな中、MetaのThreadsはローンチ2日で7000万人を集めた。
https://www.washingtonpost.com/technology/2023/07/07/twitter-dead-musk-tiktok-public-square/
感想:
救いがない記事だ。イーロン・マスクの支配下にある限りTwitterはユーザーと信頼を失い続け、詐欺師とヘイターが跋扈する魔境となっていく——そんな脱力感に襲われる。
当方の意見でも、マスク氏が打ち出す施策はビジネス的にもエンジニアリング的にも合理性を欠くものばかりだ。今後の展望は不透明だが、マスク氏が突然Twitterを手放す、あるいは閉鎖する展開も、頭の片隅に入れて置いた方がいいかも。
結論:避難先をちゃんと確保しておきましょう。
朝日新聞の有料記事プレゼント。当方も拡散させていただきます。
(記事より抜粋)
- 日本の人権保障の国際水準は後進国レベル。男女格差は大きく、国内人権機関や差別禁止法がない。
- 日本でも人権を要求する市民運動(自由民権運動)が存在していた
- 人権教育が不足している。個人の尊重を利己主義と誤解。「日本国憲法が行き過ぎた個人主義という風潮を生んできたという保守層からの批判」
- 「すべての人の権利」の「すべての人」の部分が、日本ではうまく捉えられなかった
- 男女共同参画の遅れの理由は、戦前からの家父長主義的家制度と性別役割分業構造・意識の残存、働き方改革と積極的改善措置(ポジティブ・アクション)の遅れなど。その認識がないことが少子化にもつながっている。
https://digital.asahi.com/articles/ASR1Y73YQR1VUPQJ00M.html?ptoken=01H4X65CZX8X1ZQ7KMEQVD9PVJ
Threadsでは標準プロトコルActivityPubを近日中にサポート予定です。Fediverseに参加し、MastodonやMisskeyなどで立てたサーバーと連合、お互いにフォローして投稿を自分のフィードに流したり、likeしたり、リポストしたりが可能となります。
Threadsのアカウント名が [ユーザー名] [サーバー名] 表示なのはその準備でしょう。
関連して、心配なことがあります。ボランティアベースで運営されているMastodonサーバーなどの運営の負担が急増することです。
Threadsユーザーはすでに7000万人以上。数億人レベルの巨大SNSに成長する可能性が大です。
多くのMastodonサーバーは寄付やボランティアベースで運用されています。最近はTwitterの将来を心配したユーザーが大量流入し、運営の負担が増えているそうです。
Mastodn開発元CEO、オイゲン・ロシュコ氏は「相互に数百万人規模のフォロー関係が発生しなければ巨大なトラフィックは発生しない」と言います。それでも、カルチャー面も含め、Threadsのインパクトは大きくなりそうです。
以前書いた話の「その後」です。
イーロン・マスク氏はTwitter買収後に失策が続き、Twitterは企業価値を1/3以下に落としたと言われています。信頼が損なわれ、ユーザーも広告主も逃げた。そこに強力なライバルになりそうなThreadsが登場。
ある意味「マスク氏は市場競争で淘汰されつつある」といえます。市場は意外に正しい。(ただし、マスク氏だけでなくユーザーもダメージを受けている訳ですが……)
Twitter社を買収した時点では、イーロン・マスク氏は自分たちの党派の声が、左派が支配するTwitterでは「抑制されている」と思い込んでいた節があります。エンジニアを信用せず解雇しまくった背景には、この思い込みがあったと思われます。例の「Twitter File」はマスク以前の抑圧を暴こうとする試みでしたが、うまくいきませんでした。
しかし、マスク氏の思い込みは間違っていました。そしてイーロン・マスク氏の主張や施策を支持しない人が、実は世の中ではかなり多かった訳です。諸行無常。
https://mstdn.jp/@AkioHoshi/110655153315708125
(続き)自分の感想。Twitterでは、エンゲージメント重視のアルゴリズムやそれに適応したコミュニティによりヘイトスピーチやハラスメント行為が蔓延。ユーザーは「怒る」よう扇動される。
しかし、EU圏ではDSA(デジタルサービス法)施行でフェイクやヘイトの放置に高額の罰金が科せられる。それもありThreadsはローンチ先からEUを外した。そしてフェイクやヘイトを取り締まるモデレーションには多くの人手、コストが発生する。
SNSが「怒り」を増幅するとエンゲージメントは増大するが、それ以上にコストが増加するようになった。なのでMetaは「やりたくない」と考えた。ノンポリSNS指向にはビジネス的な合理性がある。
しかし思うのですよ。「皆さん、それで本当にいいの?」
アルゴリズムにより、Twitterでは怒るよう扇動され、Threadでは怒りを回避し楽しく会話させられる。
どちらも表現の自由、思想の自由への介入であり不正義であると考える立場もあるのでは。
なので自分としては非商業SNS(MastodonなどFediverseや、Bluesky)への関心が高まっています。
Metaが7/6にローンチしたThreadsは、「他人の怒りをあまり目にしない」ような、ノンポリ(非政治的)SNSを目指しているようだ。
以下、Threadsのボス、アダム・モッセリが「政治的なポストは優遇しない」と発言した件に関して過去の経緯も含め掘り下げたThe Vergeの記事をざっと紹介。
モッセリ曰く「政治やハードニュースに付随するさらなる監視、否定的な意見、誠実さのリスクは、"エンゲージメントや収益の増加 "に見合うものではない」
「ニュースや政治を抑制したり、ランクを下げたりはしない」が、優遇もしない。近年のFacebookは、ユーザーが目にする政治的コンテンツの量を減らしている。
ユーザーが「あまり怒らない」公共の広場を作ることが、Threadsの狙いのようだ。
(続き)PixivがGoogle Playから消えた理由がCSAM(児童性虐待資料)問題かそうでないかは、まだ分かりません。もしCSAM問題だと解決は長引くでしょう。
米国企業は、CSAMに関してアメリカ基準で動いています。「DropboxやOneDriveに萌え絵の画像ファイルを置いておいたらBanされた」報告などがありますよね。画像ファイルをスキャンしてCSAMを検出する仕組みがある訳です。
似た事例として、Skebというイラスト掲載サイトで2022年12月23日から24日にかけて起きた「障害」の件があります。起きた事象はSkebが利用していたクラウドサービスHerokuから無警告Banされたこと。その後、Skeb運営とHeroku運営元セールスフォースとの間で「問題は完全に解決」し、サーバーは日本に移管とあります。
この経緯を見ると、公式発表に言及はないものの、「CSAM掲載サイトとしてBanされ、Herokuの継続理由を断念した」と考えるのが妥当かと思われます。
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2212/26/news095.html
https://medium.com/skeb-jp/report-36b5608aa867
AndroidのアプリマーケットGoogle Playで、Pixivアプリがダウンロードできなくなった。もっとも、今試したところApple のApp Storeでは普通に掲載されていますね。
まとめ記事中で「AI児童ポルノ」という表現を使っているが、国連のガイドラインでは、児童ポルノではなくCSAM(Child Sexual Abuse Material、訳語は児童性虐待資料)といった表現が好ましい。そして実写の写真だけでなく、イラスト、コミック、CG、フィギュアなどもCSAMに含まれる。
「非実在児童ポルノはOK」という解釈は日本独自のもので、世界に持ち出すと、先進国では普通に単純所持で逮捕される場合があります。
【朗報】ピクシブ、AIの児童ポルノを放置しすぎてアプリを削除される【Google Play Store】
https://togetter.com/li/2181562
The Vergeが4月20日に掲載した長文記事「ActivityPubはインターネットを救うのか?」。力が入っている。
https://www.theverge.com/2023/4/20/23689570/activitypub-protocol-standard-social-network
概要:
Mastodonを筆頭とする分散型SNSへの関心が急激に高まっている。Mastodonが採用した分散型ソーシャルWeb(あるいは"Fediverse")の標準プロトコルActivityPubを、Tumblr、Flipboard、Medium、Mozilla、さらにMetaまでが採用。
記者は「イーロン・マスクはTwitterを救うことができると考えていたが、その代わりにオープンなソーシャル・インターネットのアイデアを救ったのかもしれない」と書いている。
「ActivityPubを取りまく動きは、黎明期のHTMLと同じくらい大きな出来事だ」(FlipboardのMike McCue CEO)
続き:
「ActivityPubから来たFlipboardの投稿に「いいね!」をすると、その「いいね!」はクリエイターのMastodonアプリに表示される。コメントすれば、マストドンの返信として表示される。これは埋め込みコンテンツではなく、実際の相互運用なのだ」
「ActivityPubがソーシャルウェブの基盤になれば、あなたのアイデンティティはすべて あなたのアイデンティティになる。YouTubeのチャンネル名、TikTokのユーザー名、Instagramのハンドルネーム、電話番号、Twitterの@、これらすべてがひとつの名前になるのだ」
のインターネットのビジョンのために20年近く戦ってきた結果、フェデレーションを信奉していた人々は、ついに勝利することができたと感じている。……そして誰も、イーロン・マスクでさえも、邪魔をすることはできない。
感想:7/6にMetaがローンチしたThreadsもActivityPubサポートをうたっている。まだ安心はできないが、SNS分野で「連合」が標準機能となる方向性は、かなり確度が高い未来像となってきた。
「Twitterは絡まれるのでしんどい」という書き込みを見て、考え込んでしまいました。
Twitterは、インプレッションやエンゲージメントのKPIを上げるためにアルゴリズムをチューニングしまくった結果、「党派の対立」「ハラスメント・炎上」を増幅するSNSになりました。これに関して学術論文も出ています。
イーロン・マスクが買収する前、ジャック・ドーシーCEOの時代から、Twitterは女性やマイノリティにとってTOXIC(有害)だと指摘されていました。人権団体アムネスティが報告書を出しています。
「KPIを追求してアルゴリズムをチューニングする」行為が、ソシャゲのガチャと同様に人権侵害につながった形です。
商業SNSとは違うBlueskyやMastodonの世界では、少なくとも人々の対立を増幅するアルゴリズムを導入するインセンティブはない。また、MastodonやBlueskyでは有害なコンテンツを抑制するコンテンツモデレーションの試みも一応あります。
そうした経緯があり、非商業SNSには期待しています。非商業がメインストリームになる可能性もあると思ってます。
BlueskyとMastodon、TwitterとThreads、それぞれの7/6付けの印象をメモりました。各SNSでの星のアカウント情報付き。
Twitter、Threads、そしてBluesky、Mastodonの印象・7/6付け|星 暁雄(ITジャーナリスト) #note https://note.com/akiohoshi/n/n1cbb3b5e669c
最近の政治やイーロン・マスク氏関連のニュースを見ていて思うこと。
「権力がある」の意味が「バカでも淘汰されずに好き勝手ができる」に変質してしまっているような、そんな嫌な感触を持っています。
自由主義経済の本質は「能力ある人にどんどん交代しましょう」だと思っていたのだけど、どうも現実は違う。
成功者、権力者が封建領主のように振る舞い、普通の人々の声を聞かなくなった。一度成功した企業は政治力を発揮して地位を保ち、市場競争が機能しにくい構造ができている。その中で、政治家や権力者は一般市民とは異なる特権階級のように振る舞う。
今の世界は自由主義経済なのではなく、テック封建制、ネオ君主制の時代なのではないか——そう考えた方が分かりやすい。
平等な尊厳を持つ普通の市民の声が機能する世界——民主主義が機能する世界に戻していくことが必要だと思っています。
Bloombergの記事。「MetaのThreadsアプリ、規制上の懸念からEUではローンチせず」
アイルランド、スペイン、ドイツではThreadsの予約を開始せず。新プラットフォームと同社のInstagramアプリ間のデータ共有の規制について検討するため。
また、Meta社はEUの新ルールDMA(デジタル市場法)に関する追加のガイダンスを待っている。
感想:EUはMetaを注視しており、この1/4にはFacebookのターゲティング広告がGDPR違反だとして3億9000万ユーロ(550億円)の制裁金を課す判定が下っている。新法DSA, DMAの施行もあり、EUの規制動向を見極めてから動きたいのだろう。
https://www.bloomberg.com/news/articles/2023-07-05/meta-won-t-offer-threads-app-in-the-eu-on-regulatory-concerns
政治学者、宇野重規氏の論壇時評。ぜひ読んでいただきたい内容なので.
有料記事がプレゼントされました!7月5日 19:23まで全文お読みいただけます
「人権小国」日本を問い直す視座 意図的に作り出される無知とは:朝日新聞デジタル
https://digital.asahi.com/articles/ASR6X5DL1R6VUCVL003.html?ptoken=01H4G6VMCZ97X4KM62NG946XPG
【お知らせ】本日7/4の「ポリタスTV」で、津田大介さんとTwitterの弱体化について語り合います。
======以下、Twitterより転載=======
【ポリタスTV 7/4】
1️⃣ツイッターのイーロン・マスクCEOが7月2日に1日の表示回数制限を設ける方針を発表し、代替サービスへのアクセスが急増
2️⃣ツイッター社でいま起きていることとは
星暁雄さん
@AkioHoshi
に伺います。 #ポリタスTV#ポリタスTV
19時から配信。
YouTube▶️https://youtu.be/ja8ZeXEfUlY
※番組は7月5日(水)19時まで無料で視聴できます。それ以降は下記の有料アーカイブサービスをご利用ください→https://youtube.com/PolitasTV/join
Twitterの混乱を見て「こういうことじゃないかな」という仮説があります。
成功したスタートアップのCEOは、米国ではアメリカンドリームの体現者としてヒーローになる。そのような成功者の中から封建領主のように振る舞う人々が出てきた。マスク氏もその筆頭だ。
資本主義のヒーローは民主的なリーダーとは異なる価値観、行動原理を持ち、今や中世の封建領主に近い存在となっている。「テック封建制」という言葉があるぐらいだ(これはヤニス・バルファキス元ギリシャ財務相が提唱した言葉)。
Twitterを買収したイーロン・マスク氏は、CEOであるなら商人の長として、CTOなら職人の長として振る舞うべきだった。ところがそうではなく、自分が慣れ親しんだロールモデル——封建領主として専横を極めた。まるで春秋時代の暗君のように。
SpaceXやテスラのように大番頭や専門家がチームにいれば違う経緯があったかもしれないが、Twitterでは気がつけばマスク氏は裸の王様になってしまった。これが仮説。
今回のTwitter機能不全の背後に何があるのか——
調べてみると、愚かな判断と組織の弱体化が見えてきました。
Tweitter機能不全の背後には何が?——セルフDDoS、支払い停滞、組織弱体化の疑惑|星 暁雄(ITジャーナリスト) #note https://note.com/akiohoshi/n/n28a808ee0d81
GNU social JP is a social network, courtesy of GNU social JP管理人. It runs on GNU social, version 2.0.2-dev, available under the GNU Affero General Public License.
All GNU social JP content and data are available under the Creative Commons Attribution 3.0 license.