いまさらX-MEN映画初期三部作を見たのですが、一作目でミュータントが犯罪者扱いされて政治家たちが「ミュータント問題」を語り合うような現状が描かれ、二作目でミュータントのジェノサイドを試みる人物が現れ、三作目でそうした憎しみがいったん乗り越えられたと思ったら善意の顔をして矯正治療が登場するという流れなんですね。
そしてミュータントへの苛烈な差別がすべての事件の背後にあるのに、社会を破壊して権力構造をひっくり返したいマグニートーと既存の社会を維持しつつそのなかでミュータントが生きられるようにしたいプロフェッサーが対立し、結果的にひたすらミュータント同士で戦う羽目になるというのが、いろんなことが想起されて辛い。ローグが自らの能力が消えることを望んで強制措置を受けたというラストも辛かったです。
何度も「こんなこと許されるか。マグニートー、やっちゃって!」って思うけど、マグニートーはマグニートーでいざというときにミュータントを捨て駒にするから、「やっぱりこいつは止めないとダメだ」ってなりますね。