昔から思ってるし、ちょくちょく今も感じることなんだけど、「謙虚であれ」ってことさらに言う人って、自らの内なる傲慢さと戦って組み伏せようとしている人のような気がします。
そもそも謙虚さって努めて持つものではなくて、自然と湧いてくると言うか、つまり自分は大したことがないと言うことを“事実として知っている“または“時々うっかり忘れちゃうけどその都度思い知らされる“状態であって、“心掛ける“ようなことじゃない。ましてや自らに“言い聞かせ“ているような状態って、何だかとっても不自然でわざとらしいと言うか、なんとなく嘘くさい気がしてしまう。
今、私はある知り合いのそういう時の仕草を頭に思い浮かべながらこれを書いているのですが、もう何年も会ってない人なのに、そう言う時のその人の一所懸命謙虚に努めようとしている姿は妙に脳裏に残っている。それがそんなに気になるのは、もしかしたら自分もそう言うところがあるからなのかもしれませんが。
私の父もそう言う人でした。そして、子どもの頃の私は彼に何度か思い上がるなと、謙虚たれと、教え諭されたことがあり、一応それは心の中で反芻して生きてきたけれど、彼の振る舞いや私自身の振る舞いを思うに、その頃もやはりそれは何かどこか間違えている気がしてならなかったんです…子ども心に。