じゃあ、その心理療法で何をしたのかと言えば、何か楽な生き方を教わったとか、考え方や認知の間違いを直してもらったとか、優しく愛情を込めて励ましてくれたとか、「あなたはあなたのままで良いんですよ!」と承認してもらったとかでは全然なくて、今から振り返って考えてみるに、敢えて一言で言えば「(何かを)体験した」と言うことだと思う。“何か“というのを言葉で表現すれば“自分であること“かなぁ。頭で考えるのではなく、何をしているのかも全く分からないままに、ひたすら何かを体験していたんだと思う。怒ったり泣いたり喚いたりしながら。
久しぶりで思い出してみると、今の私はまだまだ自分があのセラピストにして貰ったことを出来ていないなぁとちょっと凹む。本当にあれは私にとってはそれまで体験したことのない、とても贅沢な時間だった。