@mathmathniconico
#類体論へ至る道
P185 例題
$\mathbb{Q}$上代数的な数全体のなす$\overline{\mathbb{Q}}$は代数的に閉じている事を示す。
(証明)
$\overline{\mathbb{Q}}$上代数的な元$α$は補題1によって
$\mathbb{Q}$上でも代数的である。
よって$α \in \overline{\mathbb{Q}}$
つまり$\overline{\mathbb{Q}}$は代数的に閉じている。
(証明終)
@mathmathniconico
#類体論へ至る道
P185 例題
$\mathbb{Q}$上代数的な数全体のなす$\overline{\mathbb{Q}}$は代数的に閉じている事を示す。
(証明)
$\overline{\mathbb{Q}}$上代数的な元$α$は補題1によって
$\mathbb{Q}$上でも代数的である。
よって$α \in \overline{\mathbb{Q}}$
つまり$\overline{\mathbb{Q}}$は代数的に閉じている。
(証明終)
#類体論へ至る道
補題1
$K\subset M \subset L$を体の昇鎖とする。
$M$が$K$上代数的で、
$L$が$M$上代数的ならば、
$L$は$K$上代数的である。…①
(証明)
$α$を$L$の元とすると、$α$は$M$上代数的なので、ある$m$に対して
$α^m+β_1α^{m-1}+…+β_m=0$
を満たす
$β_1,…,β_m( \in M)$
が存在する。
$M_0=K(β_1,…,β_m)$とおくと
補題2より$M_0$は$K$上有限次である。
ゆえに体の拡大次数の連鎖律によって
$M_0(α)$も$K$上有限次である。
したがって補題3より
$K$上代数的である。
ゆえに
$α$は$K$上代数的である。
よって①が示される。
(証明終)
#類体論へ至る道
補題2
$K$上代数的な有限個の元$β_1,…,β_m$
を$K$に添加した体は
$K$上有限次拡大である。
(証明)
$K_{j+1}=K_j(β_{j+1})$とおく。
$(K_0=K)$
各々の$j$に対して
$[K_{j+1}:K_j] < ∞$
なので
$[K_m:K]$
$=[K_m:K_{m-1}]…[K_1:K]$
$< ∞$
(証明終)
#類体論へ至る道
補題3
$[L:K] < ∞$であれば、
$L$は$K$上代数的である。…②
(証明)
$[L:K]=n$とする。
$α( \in L)$に対してその冪の集合
$\{1,α,α^2,…,α^n\}$
を考えると
これは$n+1$個の要素を持っているので
$K$上1次従属でなければならない。
したがって
$a_0+a_1α+a_2α^2+…$
$+a_nα^n=0$
を満たす。
少なくとも一つは$0$でない
$a_0,a_1,…,a_n( \in K)$
が存在する筈なので、これは$α$が
$K$上代数的であることを示している。
よって②が示される。
(証明終)
@MageManager
一つ補足しておくと、体論では別の体に埋め込んだり、埋め込まれたものを同一視して含むと言ったり、微妙な言い回しが多いです
これには理由があって、最小分解体にしろ代数的閉包にしろ、自然な取り方が存在しない、という微妙な問題があるからです。体上の同型という奇妙な定義もその延長線上にあります
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