「たくさん売る」以外の在りかた(版元ドットコム版元日誌)
https://www.hanmoto.com/nisshi1126
「一冊の本を書店が資金を出し合って運営する」出版ビジネスモデル!
全国で広く、ではなく、その本を扱いたい書店が利益を得られる形で長く売り続けられる仕組みを試している、という印象。
「「やっていける」のは自分じゃなくて、本がやっていけるようになればいいと願っています。」
という言葉が、その取組みの根っこにあるものを示しているのではないかと。
「たくさん売る」以外の在りかた(版元ドットコム版元日誌)
https://www.hanmoto.com/nisshi1126
「一冊の本を書店が資金を出し合って運営する」出版ビジネスモデル!
全国で広く、ではなく、その本を扱いたい書店が利益を得られる形で長く売り続けられる仕組みを試している、という印象。
「「やっていける」のは自分じゃなくて、本がやっていけるようになればいいと願っています。」
という言葉が、その取組みの根っこにあるものを示しているのではないかと。
なお、公共図書館側が紹介している、トランス支援資料リストは次のもの。
Supporting Trans Youth
https://halifax.bibliocommons.com/list/share/1135550427_hfxpl_adults/1907110149_supporting_trans_youth
こうした対応は、公共図書館ならでは、という感じで、個人的には好感が持てる。
その一方で、記事では、それなら図書館はユダヤ陰謀論本も同じように所蔵するのか、と問い返す批判も紹介されている。シュライアー本は、トランスの人々に対して、ユダヤ人に対するユダヤ陰謀論本と同じような効果を持ち、「地域社会でトランスの人々に対する憎しみを定着させる可能性がある」のではないかという批判。言論の問題ではなく、地域に住むトランスの人々の安全の問題なのだ、という形で、図書館の姿勢に問いを突きつけている。
#図書館
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あと一つは、公共図書館の蔵書にはしたものの、地域のトランスコミュニティからの抗議と対話とを経て、本の表紙の内側に、トランスの若者を支援するための資料リストを付す形で提供することになったもの。
On Pride, the library and Irreversible Damage done (The Coast)
https://www.thecoast.ca/arts-music/on-pride-the-library-and-irreversible-damage-done-26558083
図書館側としては、"The Economist"が取上げるなど、公共の場やメディアでこの本が話題になっていることを踏まえて、購入希望が出て、蔵書にすることになったといった経緯を説明するとともに、図書館が、民主主義を構成する、表現の自由や読み、学び、議論する自由に基づいたものであることから、反対がある資料も所蔵するという基本的な考え方を示している。
館長が語る「歴史的に振り返ってみると、検閲は決して歴史の正しい側になったことはありません」といった発言からも、米国における公共図書館の基本理念がよく分かる。
#図書館
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図書館側は、シュライアー本には「引用している研究結果のいくつかについて、省略された情報や誤った情報」があり、信頼できなかったとして、購入を見送ったものの、「多様な考えや意見を促進し、利用者の問題への理解を深めるような本や資料を利用できるようにする」という図書館の責務として、購入することになったと説明。
一方、住民からの抗議について、地域のインクルージョンに関する方針を検討する審議会では、米国で活発になっている人種やセクシュアリティに関する「文化戦争」の一貫と捉えて、その影響を拡大させないようにすべき、といった意見も紹介されている。
ここからは推測になるが、「文化戦争」の拡大を回避するための購入決定だった、という側面もあるのかもしれない。当初、誤った情報(misinformation)を理由に蔵書にしない、という判断を図書館はしたわけだけど、これが前例となれば、気に入らない本の誤りを見つけては蔵書から除けという圧力を呼び込むことになりかねない。それを考えると、現実的な判断ではあると思うけど、評価は難しい。
#図書館
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次は、一旦は公共図書館がシュライアー本を購入しない、という決定をしたものの、住民グループからの政治的検閲である、との抗議があり、最終的に購入することになった事例。
Group Claims Library Censorship Over ‘Transgender Craze’ Book (Westport Journal)
https://westportjournal.com/government/banned-by-library-group-claims-censorship-over-transgender-craze-book/
Library Agrees to Return Book on ‘Transgender Craze’ to Shelves (Westport Journal)
https://westportjournal.com/government/library-officials-agree-to-return-book-on-transgender-craze-to-shelves/
#図書館
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興味深いのが、図書館側のコレクション構築方針に、「カナダ刑法の『わいせつ物』、『憎悪宣伝』、『扇動物』の定義に違反する場合、その資料は図書館のコレクションから除外される」とあるものの、それを判断するのは図書館ではなく、裁判所の役割である、と図書館側が説明しているところ。裁判で違法性が確認されない限りは、蔵書からは除かない、というのは、図書館への政治介入を防止するという意味では必要な歯止めという面もあるので、理解できるところでもあり。
シュライアー本をスタッフおすすめから外したことについては、図書館側は「表現の自由と、すべての人、すべてのコミュニティ・グループを包摂し、歓迎することとのバランスをとる」と説明している。これに対しては、地域で唯一のノンバイナリーの議員からの、図書館には様々な本があることは理解するが、おすすめ本の選定方針を明確にしてほしい、とのコメントが紹介されている。
#図書館
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例のシュライアー本を北米の公共図書館がどう扱って、どういう議論があったかに関する記事を、知人の識者から教えてもらったので、こちらでもおすそ分け(一部自力で見つけたものも追加)。
一つ目は、カナダの例で、シュライアー本を公共図書館側がスタッフおすすめ本にしてしまったというケース。
Controversial book on 'transgender craze' no longer staff pick at Whitehorse library (CBC)
https://www.cbc.ca/news/canada/north/whitehorse-library-book-irreversible-damage-decision-1.6882585
結果として、抗議を受けて、おすすめ本からは外したものの、蔵書としては維持、という扱いになっている。
#図書館
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「社史フェア2023」開催します!/神奈川県立川崎図書館(SENTOKYO ブログ)
https://blog.goo.ne.jp/sentokyo/e/da5f6e3301af04ffe7b4a01742731bba
12月6日(水)~12月9日(土)に、神奈川県立川崎図書館にて。
「2022年刊行の社史を解説パネルとともに展示」とのこと。
神奈川県立図書館のお知らせページはこちら。
https://www.klnet.pref.kanagawa.jp/find-books/kawasaki/shashi-shiryo/shashi-fair/2023/index.html
川崎図書館、そういえば、かながわサイエンスパークに移ってからまだ、一度も行ってないなあ。
「あるかないか言えない」 世界遺産めざす佐渡金山でお蔵入りの名簿(朝日新聞デジタル)
https://digital.asahi.com/articles/ASRD16W0GRD1USPT00K.html?ptoken=01HGMZ32PMFJ79AQPMA80SRFX7
12月3日 18:52までのプレゼント記事。
新潟県立文書館が、『佐渡鉱山史』と、鉱山会社が所蔵していた「半島労務者名簿」を撮影したマイクロフィルムについて、所蔵の有無もいえない、という説明をしているとの記事。
原資料の所蔵者である、ゴールデン佐渡(佐渡金山を管理する会社で、三菱マテリアルの子会社)に取材した結果も紹介されており、同社の意向が反映されたことがうかがえる内容。
もともと『新潟県史』編纂のために集められた資料とのことで、それがこういう扱いになっている、というのは、正直驚き。世界遺産という仕組みのマイナス面が現れているともいえるかも。
10代のパレスチナ人39人、イスラエル刑務所から釈放 23人は罪状なしの拘禁(CNN)
https://www.cnn.co.jp/world/35211995.html
釈放された、39人のうち「23人は、本人にも罪状が知らされず、司法手続きが行われることもない「行政拘禁」」であり、「イスラエルでは今も、パレスチナ人3000人以上が行政拘禁されている」とのこと。
路線バス、都市部もピンチ 収支悪化や運転手不足、減便・廃止(朝日新聞デジタル)
https://digital.asahi.com/articles/DA3S15801263.html?ptoken=01HG28W38G59A311X4CSN4XHB8
11月26日 12:37までのプレゼント記事。
「地域の公共交通が赤字黒字というビジネスベースで路線が増減することは本来はおかしい」と公営化を示唆する識者のコメントあり。
こちらの方ですね。
宇都宮 浄人(research map)
https://researchmap.jp/k-utsunomiya
2021年の博士論文は要旨のみ公開……ということは、市販書籍化するのかな。
地域公共交通の統合的政策 : 日欧比較からみえる新時代
宇都宮, 浄人, 1960- 京都大学 博士(経済学) 乙第13394号 2021-03-23
https://doi.org/10.14989/doctor.r13394
WHO leads very high-risk joint humanitarian mission to Al-Shifa Hospital in Gaza (WHO)
https://www.who.int/news/item/18-11-2023-who-leads-very-high-risk-joint-humanitarian-mission-to-al-shifa-hospital-in-gaza
WHOによるガザ地区のアルシファ病院の状況報告。滞在時間1時間という限られた機会に、状況の確認と、患者の退避に向けた計画策定に必要な情報を把握して、一人でも多く救うための努力を続けている様子が伺える。
既に病院としては実質的に機能できなくなっている状況も報告されていて、言葉がない。
“The team saw a mass grave at the entrance of the hospital and was told more than 80 people were buried there.”
外部弁護士からなる調査チームの調査報告・提言を受けた宝塚歌劇団の今後の対応について(宝塚歌劇団)
https://kageki.hankyu.co.jp/sp/news/20231114_1.html
「外部弁護士からなる調査チームに対し調査を依頼」とあるので、いわゆる第三者委員会方式ではなく、内部調査委員会に止まると読むべきかと。調査を担当したのも、一つの法律事務所に所属する弁護士9名とのことで(調査報告書概要版に記載があり)、相互チェックが働くような体制ではないように見受けられる。
日弁連の「企業等不祥事における第三者委員会ガイドライン」も参照のこと。
https://www.nichibenren.or.jp/document/opinion/year/2010/100715_2.html
UPDATED: Besieged Gaza hospital horror continues; fuel supplies now exhausted (United Nations)
https://news.un.org/en/story/2023/11/1143547
‘"In the name of humanity, the Secretary-General calls for an immediate humanitarian ceasefire", the statement reiterated.’
“In the name of humanity”という一節の重さを思う。
再放送、明日11/5(日)5時からだった。録画予約してなかった。11日にも再放送あり。
アーカイブ・シリーズ ガザに暮らして(1)ガザに“根”を張る(NHK Eテレ こころの時代〜宗教・人生〜)
https://www.nhk.jp/p/ts/X83KJR6973/episode/te/LP6QP9X8RP/
神田古本まつりの方は収穫特になし。今日は引きが良くなかった。古本は出会いなんで、まあ、こういうこともあるかと。
神田古本まつりを覗きに来たつもりが、おもしろ同人誌バザールにうっかり入ってしまい、買い込んでしまった。
https://hanmoto1.wixsite.com/omojin/guest
和訳:イスラエルとパレスチナの危機に関するアメリカ宗教学会(AAR)の声明(moroshigeki's blog)
https://moroshigeki.hateblo.jp/entry/2023/10/25/214753
AAR Statement on the Crisis in Israel and Palestine
https://www.aarweb.org/AARMBR/About-AAR-/Board-of-Directors-/Board-Statements-and-Endorsements-/AAR-Statement-Crisis-Israel-Palestine.aspx
の日本語訳。
「私たちは、すべての研究者に自由な調査と批判的検討をするよう奨励し、歴史的に無視され、搾取され、沈黙されてきた人々の声に耳を傾ける場を設けるよう努めます。特に、政府が引き起こしたテロや抑圧に対して声を上げたことで報復に直面している研究者や学生と連帯しています。」
というあたりが重要では。
他にも、学協会でこうした声明を出しているところはあるのだろうか。
戦時中ニセ札を製造していた登戸研究所 今も残る秘密戦の史料(Impress Watch)
https://www.watch.impress.co.jp/docs/topic/1537111.html
良記事かと。明治大学平和教育登戸研究所資料館を取材したもの。
陸軍登戸研究所については、当初注目が集まった毒ガス研究は実は中心ではなかった(むしろ超短波による「怪力光線」や、毒物・生物兵器研究、ニセ札印刷などに注力)など、研究の進展がうかがえる。
「陸軍が戦犯追及を恐れて文書を焼却処分して」しまったが故の難しさだが、新たな文書の発見によってわかってきたこともあるとのこと。
「登戸研究所では大きなプロジェクトの始めと終わりで宴会をやる」ため、元所員の日記などから飲み会の日付が分かると、そこからプロジェクト期間を推定できる、という話がすごい。
インタビューに応えた、明治大学の山田朗教授・館長の退職が3年半後に迫っている、というのがちょっと心配。今後も引き続き資料館として維持され、研究が進展することを祈るばかり。
10月17日 22:27までのプレゼント記事。
完全封鎖のガザ「水のボトル一本も入らず」 病院は崩壊の瀬戸際に:朝日新聞デジタル
https://digital.asahi.com/articles/ASRBJ61B0RBJUHBI01R.html?ptoken=01HCWAQ73S4XC5M9V6EQQQH8TR
「薬、電気、水のすべてが足りない。病院が、あと3日以上持ちこたえられるとは思えない」
関連)WHOの声明
Evacuation orders by Israel to hospitals in northern Gaza are a death sentence for the sick and injured (14 October 2023 Statement)
https://www.who.int/news/item/14-10-2023-evacuation-orders-by-israel-to-hospitals-in-northern-gaza-are-a-death-sentence-for-the-sick-and-injured
病院への退避命令を、病人・けが人への”death sentence”(死の宣告)だと強い言葉で批難している。
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