【おれたちの伝承館】
めでたく2023年7月12日(避難指示解除から7年)、南相馬市小高区ににオープンしました。天井には山内若菜さん、左は豊田直己さん、右は大塚久さんと錚々たるメンツに囲まれて、僕の作品が展示されています。僕の物販関係は遅れていますが、もうしばらくお待ちください。
【おれたちの伝承館】
めでたく2023年7月12日(避難指示解除から7年)、南相馬市小高区ににオープンしました。天井には山内若菜さん、左は豊田直己さん、右は大塚久さんと錚々たるメンツに囲まれて、僕の作品が展示されています。僕の物販関係は遅れていますが、もうしばらくお待ちください。
「福島と同じ処理水を流してる国はない」と復興庁が認めており、「汚染水」という呼称はデマでもなんでもなく、正しい表現である。百歩譲っても、「汚染処理水」が正しい。
その後、超高線量地帯である浪江町小丸を目指しましたが、悪天候のために今回は断念。そして、以前より目をつけていた、末森の介護施設へ向かいました。復興拠点ではあったものの、帰還困難区域だったためにそのままの姿で残っていた介護施設は、本降りの雨の影響もあって、なかなかの雰囲気でした。駅からまっすぐ来れば5kmもない場所なので、ここにはまたいつか来たいと思います。↓
雨が本降りになるなか、飯舘村から今度は浪江の帰還困難区域内へ。DASH村や赤宇木などを巡って来ました。山中の汚染はなかなか凄まじいものがあり、4〜5μSv/h以上の場所もいくつもありました。今年1月、大熊の未除染の場所で6μSv/h以上の場所を歩きましたが、浪江の山中もそのレベルで汚染されていることを実感しました。日本政府は2020年代にこれらのエリアを全て避難指示解除するといいますが、ここで暮らす人がたとえいなくとも、例えば誰かが山菜を取りに来て、それが道の駅などに並んだらどうする気なのか。今だって、「放射能なんて大したことない」と、出荷停止になってるような地域であえて山菜を採取して売るような人もいるというのに。疑問ばかりが膨らむ。↓
今回、初めて飯舘村に行ってみて、海沿いの富岡大熊双葉浪江と比べて、随分と「復興」している印象を受けました(何を「復興」とするかはさておき)。震災前の3分の1しか人口がないとはいえ、村の中心部らしい場所からは人の気配が感じられ、山中には耕作放棄地が見受けられるものの、やはり人里近い場所の農地はとりあえず人の手が入っており、半壊もしくは全壊している家屋もそれほど目立ちませんでした。何故だろうと考えた時に、やはり頭に浮かぶのはコミュニティーの存在です。もちろん、震災前と比べて縮小したとは思いますが、完全に破壊されるところまではいかなかったのだろうと思いました。
もちろん、1日見ただけの印象なので、見当違いなことを言ってるかもしれない。でも、少なくとも、富岡や大熊や双葉や浪江よりはコミュニティーが守られていると感じました。こうしたコミュニティーから自然発生的に「復興」していくのが、理想ではないだろうか。↓
【2023年3月福島取材その2】
3月26日、取材2日目はいつもよりゆっくりスタート。6時半に起きて、伊藤さんから言われた7時に朝食を食べに降りていくと、2019年夏以来となる庄司圭一さんが差し入れを抱えてやって来てました。前の晩、ウイスキーにまで手を出した割には意外とスッキリ起きられた僕は、5bq/kgだという玄米のお粥だけでは足りず、差し入れのチャーシュー丼もしっかり食べさせていただきました。ごちそうさまです。
この日、伊藤さんは10時から会合があるということで、その前に少し飯舘村を案内してもらうことに。今も帰還困難区域である長泥地区のゲートや、今やだいぶ減ったものの、飯舘村にはまだ依然として残るフレコンバッグの仮置場、耕作放棄された農地などを巡りました。長泥地区ゲートの脇にはホットスポットがあり、線量は2μSv/h以上ありました。しかし、伊藤さんもいうように、浪江や双葉や大熊の高線量地帯を歩いてしまうと、飯舘村の汚染がかわいく見えてしまいます。
その後、伊藤さんに別れを告げ、僕ら一向はさらに飯舘村を巡りました。仮置場では足りなくなって、新しく出来た仮仮置場。その広大さに、いったいどれだけ予測を見誤っていたのかと呆れるばかりでした。↓
請戸では柴栄水産にてヒラメとタコの刺身、ホッキ貝をゲット。これらの産物に、トリチウムをはじめ、基準値以下とはいえたくさんの放射性物質が降り注ぐ…まして、あの東電が、本当に「基準値以下」で放出するのか…考えると、ゾッとしてとてもとても嫌な気分になった。
道の駅なみえで磐城壽をはじめ酒を何本か、さらに柴栄水産では売り切れていたシラウオをゲットし、飯舘村へ移動。そこで、以前からSNSで拝見していた伊藤延由さんと初めて対面。人見知りの激しい僕は、物腰の柔らかな伊藤さんでもなかなかうまくコミュニケーションが進みませんでしたが、酒が進むにつれ暴走気味にw 結局、最後は山川さんのボトルキープのウイスキーにまで手を出して、午前1時頃(と記憶している)に寝ました。
<続く>
その後は請戸へ。東電が汚染水を放出するために1Fから1km先の海底放出口に作った測量用やぐらをズームレンズで撮影。これが、今週には撤去作業が始まるという。いよいよ汚染水放出が目の前に来た。↓
その後大堀へ移動。ここも帰還困難区域ではあるものの、一部窯元の周辺は避難指示解除されるという。そこでも、案の定高線量。全体的に0.8〜2.5μSv/hで、場所によっては5μSv/h近い数値が出る場所もありました。除染中だったため大量のフレコンバッグがありましたが、そこに書かれていた表面線量は3μSv/hを超えるものもあり、やはりこの辺りの汚染は酷いと痛感。
SugarNatさんと別れ、大堀小学校跡へ。つい先日、遺された少年像が移動されたと山川さんの投稿をシェアしましたが、移動して「防災センター」を作るのかと思えば、出来たのは「ポケットパーク」。つまり、“大堀小学校がそこにあった”というただの記念碑的なスポットを作っただけでした。その脇には、雑草が生い茂って荒れ果てただだっ広い更地が拡がるのみ…一体、何のために、あんなに急いで五輪開催直前に校舎を解体したのか。「何だよこれ」とただただ叫ぶばかりでした。↓
3/25、26は東京新聞の山川さんと浜通りへ行ってきました。
1日目は、今月末に避難指示が解除される津島へ。僕は津島を歩くのは今回が初めて。線量は概ね0.6〜1.5μSv/hといったところか。調べればもっと高いホットスポットはいくつも出てくるとは思います。
津島でSugarNatさんと合流、彼や山川さんの持つ高精度の測定器と購入から4年が経過した僕のガイガーフクシマを比較し、今も精度は保たれていることが確認できました(むしろガイガーフクシマの方がやや低めに出る)。
今回見た中では、4μSv/hを超えるスポットを発見。そこは排水溝から泥上げした場所でした。今後、こんなパターンはあちこちで起きると思う。その度にフォローアップ除染のいたちごっこ。そしてこんな状況を巻き起こした東電は知らんぷりで、絵に描いた餅のような「廃炉」で「やってるふり」をする。
まもなく避難指示解除ということで、新しい町営住宅に入居すると思われる人が、三世代揃ってお墓参りに来ていました。避難指示解除後、商店も診療所も何もなく、宅急便も届かないといわれる津島地区。それでも帰りたい人は帰る。僕には、かつてここに住んでいた人たちの心を行政が弄んでいるように見えた。どうにもやりきれない。↓
雨が止まない中、今日のミッションの1つでもあった小高の双葉屋旅館へ。そこでは、「おれたちの伝承館」の一番の理解者であり協力者であるご主人と女将さんと、山川さんの助け舟もあり、いろいろな話が出来ました。そこには、元南相馬市長で今は市議会議員の桜井さんも来ており、名刺を渡して来ました。いろいろと積もる話もありましたが、とりあえず30日、再び双葉屋旅館に行くことになりました。
双葉屋旅館を出た後は、双葉の漬物工場や前田団地跡地、夜ノ森に寄りつつ帰路につきました。ダンプ置き場になってしまった前田団地、ことあるごとに利用される桜並木。見れば見るほど、人間の愚かさをまざまざと見せつけられる思いでした。
3/25、26の2日間、山川さんにはおんぶに抱っこで随分と助かりました。30日も、山川さんが福島取材に向かうとのことで、小高まで同乗させてもらいます。5月に個展がありますが、それに向けていい刺激をもらいました。しっかり制作に生かします。ありがとうございました。
【積算線量】
2023年3月25日 4.38μSv(約8時間)
内訳:いわき四倉(通過)9:00〜飯舘村沼平(宿泊地)17:00
2023年3月26日 3.45μSv(約10時間)
内訳:飯舘村沼平(宿泊地)8:00〜いわき中央(通過)18:00
「地元のお前たちが責任をとれと言われ、泣く泣く土地を提供した人も大勢いる。私は原発の近くだし、放射能のごみはここで引き受けるしかないと覚悟した。汚染土を置かれたら、もう帰れないですからね。それをあちこちに持ちだすなんて、とんでもないことだ」
「30年後には土地を帰すというが、いったん汚染土を置かれたら、その土地に利用価値はない。返されても困る」
「所沢が引き受けたら、汚染土は全国に持って行かれます。私たちはこの土を持って行って欲しいなんて思っていません。どんなことをしても反対してください」
(双葉町民)
「汚染土の持ち出しなど許さない」~所沢市で双葉町民が訴える
http://www.labornetjp.org/news/2023/0224tokorozawa/view?portal_status_message=Status%20changed
ついに壮大なプロジェクトが具現化しつつあります。
『おれたちの伝承館』
様々なアーティストが1人の写真家を中心に集い、「歩く風評加害者」と呼ばれる僕も、地元の人たちに支えられて(ここ重要)、現地で鼻開きます!=3 あ、華です。
「風評払拭」「復興のその先」スタート地点にも立てていないうちから、ただ12年の刻が過ぎたというだけでまるで「なかったこと」のようにされている原発事故。しかし僕たちは、そんなお為ごかしの国策アートではない、本物の「過去」「現在」「未来」を見据えて、「伝承」していきたいと考えています。
もうしばらくお待ちください!
(画像は暫定フライヤー)
#なかったことにさせない #原発事故 #南相馬市 #nucleardisaster #fukushima #journalism
読んだ人ならわかると思うが、僕の絵本には事実しか描いてない。どこにも原発反対なんて書いてない。事実を伝えるだけで自ずと答えは出ると思うから。だから全国700以上の図書館に置いてもらえてると思う。しかし、事実を伝えるだけで「風評加害」なんて言われる社会では、僕の絵本もいずれ撤去される日が来るかもしれない。
せっかくAdobeのサブスク地獄にハマり込んだのだからと、Adobe Portfolioでウェブサイトを作ってみた。
これまで膨大な数の写真を福島で撮影してきたけど、一人で持ってても仕方ない。プロならそれで稼がなくてはならないが、僕は写真についてはアマチュアだ。より多くの人に見てもらう事が大切。個展も控えてそんなに余裕はないが、少しずつでも記録をアップしていきたい。
というわけで、まだ2018年5月と10月の途中までですが、興味のある方はご覧ください。
完成。
「ずっと待ってたけど 帰って来れなかったよ
もうすぐ棄てられるんだ」
「私たちと一緒だね」
ワン!
2022年夏、大熊町立大熊中学校解体。
#なかったことにさせない #原発事故 #大熊町 #nucleardisaster #fukushima #illustration #childrensbooks #イラストレーション #絵本
汚染水を放出する前からこのザマだよ。これ、「福島県のニュース」じゃなくて、全国ニュースだよね。どうしてこう、矮小化したがるかな。
水揚げされたスズキから基準超える放射性物質検出 出荷停止に
https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/20230207/6050021695.html
福島を語る(2)震災PTSDと向き合う
三浦英之(新聞記者、ルポライター)、蟻塚亮二(精神科医)
https://imidas.jp/olympic/?article_id=l-89-018-21-11-g787
『津島地区に住んでいた住民500人を対象にして行った蟻塚さんの調査では、約48%がPTSDに該当するという結果が出たそうですね』
『沖縄戦を体験した高齢者400人を対象に2012年に行った調査では、PTSDの発症率が約40%でした。つまり原発事故で避難している人のストレスやトラウマというのは、戦争並みに強烈なものだと言えます』
『人災である原発事故では、加害者が特定されて、彼らが被害者に謝罪して、現状に復旧させるというプロセスが必要です。人々のトラウマは、謝罪の有無によって、癒やされるか傷つくか大きく変わります。やはりきちんとした謝罪、弁償、そういうことが大事』
『福島では、原発による放射能汚染が怖いということを語ることは、いまだマイノリティです。放射能のことを言うと、福島県内では「風評加害」なんて言われる。本当に人間の心を大事にするのなら、不安というのはなくてはならないものです。不安というのは、より大きな危険から身を守るための、いわば黄色信号なんです』
2020年3月13日、浪江町棚塩向川原。マリンパークなみえ。2021年5月解体。減容化施設の隣で、話題にもならずひっそりと解体された。
#なかったことにさせない #原発事故 #浪江町 #nucleardisaster #fukushima #journalism
【朗報&拡散希望】
第60回(2022年度)ギャラクシー賞テレビ部門「奨励賞」受賞作品
『ザ・ドキュメント もやい 福島に吹く風』
無料配信が今日から始まりました! 今日から1ヶ月間、登録なしで誰でも見ることが出来ます! 僕と僕の作品が一瞬映りますが、それはどうでもいいです。何より、さまざまな要素が詰まったこのドキュメンタリーに、どっぷり浸かってほしいと思います。
https://ktv-smart.jp/pc/movie/index.php?key=147201
福島原発事故で避難した自らの人生を朗読で語る母と子。チェルノブイリで胎児被爆したウクライナ人女性。沈黙する人々の思いを繋ぐ写真家。一同が福島をアートで伝える「もやい展」に集結した。「もやい」とは荒縄の結び。福島で人と人がつながる未来を目指している。表現者たちが「もやい」、見えない現実を伝える。福島に吹く風のごとく。(ギャラクシー賞奨励賞 受賞作品)
キャスト
■中筋純(写真家)
■井上美和子(朗読家)
■マリコ・ゲルマン(ウクライナ出身アーティスト)
スタッフ
■ディレクター:宮田輝美
■撮影:登島努
■編集:北山晃
■プロデューサー:萩原守
基本情報
■制作年:2023年
■コピーライト:(C)カンテレ
イラストレーター、絵本作家、介護福祉士。福島県双葉郡を主に徒歩で取材しています。延べ410kmを踏破。東京新聞『見えない放射能を描く→https://genpatsu.tokyo-np.co.jp/keyword/634 絵本『いぬとふるさと』(SLA全国学校図書館協議会 小学校中学年の部選定図書/旬報社)→https://www.junposha.com/book/b557170.html
GNU social JP is a social network, courtesy of GNU social JP管理人. It runs on GNU social, version 2.0.2-dev, available under the GNU Affero General Public License.
All GNU social JP content and data are available under the Creative Commons Attribution 3.0 license.