活字だと数行で読むのが嫌になった村上春樹の「1Q84」をAudibleで聴いている。文庫と同じく全6巻で朗読時間はそれぞれ10時間ほど、ぜんぶで60時間超えである。朗読者の杏と柄本時生が辛抱強く読んでくれるので助かるんだが、このキザったらしい上にドひつこく長々とした比喩表現をばっさり削ったら1/10とは言わないが、1/3 ぐらいにはなるのではないか。ところで杏は、そのルックスも雰囲気も僕の大好きな俳優である。声質も素敵だが、朗読はまあ良くも悪くもなくフツーという感じだ。引き込まれるような魅力はないなあ。なんでそう感じるのかはよくわからず。
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樹山崇敬 (jackrozz@mstdn.jp)'s status on Wednesday, 12-Feb-2025 17:12:15 JST 樹山崇敬
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樹山崇敬 (jackrozz@mstdn.jp)'s status on Wednesday, 12-Feb-2025 17:12:14 JST 樹山崇敬
さて肝心の「1Q84」が文芸作品としてどうなのかというと、はっきり言ってB級エンタメだと思う。こういうのが好きな人たちが大勢いるだろうとは思うが、僕には、これが「羊をめぐる冒険」や「ねじまき鳥クロニクル」を書いた村上春樹本人の作品だとは信じがたいほど、その質的な低下に落胆する。(スタイルの変化ではなく)まあ、僕の感性が致命的に劣化したという可能性もあるし、そもそも15年以上前に刊行された本に、今ごろ何ゆうてんねん、という気もする。ところで、今世紀に入ってからの村上作品には、やたらと特定のブランドや商品名が出てくるが、これはいったいどういう趣向なのだ?田中康夫さんですか?この現実世界から隔絶されたまったく別の世界でのファンタジーではないことを明示する意味なのか?けど、そんなことぐらいで物語にリアリティが生まれるわけでもないし、ただ単に低俗なムードが漂うだけじゃないか。(ついでにいうと、リアリティというのは、その物語が現実世界でいかにも起こりえそうという意味ではなく、その物語がその世界でどれだけ説得力を持つかということだ)
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樹山崇敬 (jackrozz@mstdn.jp)'s status on Wednesday, 12-Feb-2025 17:12:15 JST 樹山崇敬
柄本時生の朗読は少々力み過ぎで、やけに芝居じみているので違和感がある。これじゃまさにラジオドラマである。とは言え、完全に無表情で棒読みなのもマズイので、小説の朗読というのは本当に難しいと思う。その点、向井理はそのバランスがちょうど良く、大変感心した。
るまたん repeated this.
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