@lematin
うん……言いたいことは心いる。でも、「サマーウォーズ」はテーマ上、それを意識していないと思う。男性陣はほぼ(金髪の万助おじさん以外)栄さんのご遺体や葬式のことを優先することに異議はないが、女性陣は露骨に彼らがOZの混乱を解消するのに手を貸すのを馬鹿にしている。
栄さんが亡くなった直後、男性陣(病院、消防署、警・軍などに務める親戚たち)は「OZが故障しなければ栄ばあちゃんは助かったかもしれません」→「OZがまだ混乱している今、似たようなことが起こらないとは限らない」と理解した上で「他人の日常」に関心を向けているのに、女性陣は葬式のことにとらわれて、「なんでうちがこんな時によそんちのことの心配までしなきゃなんないわけ」とまで言い出す。こういう対立自体はストーリー作りの意味では面白いけど、そこで明らかに性別で立場を分けるのが「時代的に遅れている」と私は思う。「家族で戦う」栄さんの血筋はどこへやら……
あと、最終的に「自分の日常を維持するだけでは家族を守らない」という話になるので、そういう「ケアも大事」という考え方は、09年当時の監督にはなかったんじゃないかな……。