『ギレルモ・デル・トロの驚異の部屋』を四話まで。どれもすごい面白くて最高で、三話の「解剖」など本当にやばいのだが、クトゥルフ的な一話~三話とは毛色の異なる四話「外見」、さらにほんとにすごかった。アトピー醜形恐怖オタク女性ルッキズムポリティカルホラー。新次元。めちゃくちゃ刺さった。
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杉田俊介 (sssugita@mstdn.jp)'s status on Wednesday, 30-Nov-2022 20:58:06 JST 杉田俊介
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杉田俊介 (sssugita@mstdn.jp)'s status on Wednesday, 30-Nov-2022 21:12:14 JST 杉田俊介
「外見」のアナ・リリー・アミールポアー監督は、イラン系アメリカ人女性で、Netflixで『マッドタウン』という長編作品を視聴できるが、そうとうヤバそうな作品だな
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junne (noiz666@mstdn.jp)'s status on Wednesday, 30-Nov-2022 21:22:47 JST junne
@sssugita 『ザ・ヴァンパイア』という映画も面白かったですよ
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杉田俊介 (sssugita@mstdn.jp)'s status on Wednesday, 30-Nov-2022 23:21:17 JST 杉田俊介
@noiz666 Amazonで有料ですが視聴可能みたいですね、注目しておきます、ありがとうございます
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杉田俊介 (sssugita@mstdn.jp)'s status on Wednesday, 30-Nov-2022 23:35:02 JST 杉田俊介
まだ四話までのままだけど、これは因果応報譚ではなく、社会から転落してクズやオタクになった人々が、いったんモノ化=死体化されて身動き不能な閉じ込められ状態になることを経て、さいごにはクトゥルフ的な邪神に肉体を乗っ取られ内側から喰い破られて消滅することに究極の享楽を得ている、とも取れるな…
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杉田俊介 (sssugita@mstdn.jp)'s status on Thursday, 01-Dec-2022 13:20:28 JST 杉田俊介
7話まで観たが、どれも驚くべきクオリティ(6話だけちょっといまいち)。ベタなクトゥルフと言うべき1話、2話も十分よく出来ているが、それすら助走で、3話、4話、5話、7話はいちいちぶっ飛んでいる。ポリティカルホラーとしてはやはり4話だが、暗黒啓蒙系ホラーもどれもすごい。あと一つ、8話だけなのが残念だ。Twitterで見ると、8話をベスト3内にあげている人も結構いるので楽しみ。
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杉田俊介 (sssugita@mstdn.jp)'s status on Thursday, 01-Dec-2022 13:23:04 JST 杉田俊介
間もなくNetflixでも視聴可能になる『ピノキオ』は、SNSを見る限り絶賛の嵐で、デル・トロとしては『パンズラビリンス』に匹敵する、という声もちらほら。これは楽しみだな
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杉田俊介 (sssugita@mstdn.jp)'s status on Sunday, 04-Dec-2022 10:47:51 JST 杉田俊介
『ギレルモ・デル・トロの驚異の部屋』、最終8話も先日観終えていたのだが、どう解釈していいのかわからず、いまだに困惑は続いている。が、これはものすごくジェンダー批評的な作品ではないか。4話と8話は明らかに対になっている。クトゥルフを題材とする他の作品とは、この2つだけ異質なテイスト。大雑把に言うと、どちらも「心を病んで狂気に陥ったオタク的専門性をもつフェミニスト女性=妻」と「その妻を必死にケアし、肯定し、寄りそおうとする無限に優しい夫」の夫婦の物語であるのだが、一方では「妻に対して優しく無限にケア的であろうとする夫ですら、女性=妻の真実の苦痛は絶対に理解しえない」というフェミニズム的な女の自由を追求した物語であるようにもみえるし、他方では「フェミニスト女性=オタク女性=心を病んだ女性は、男=夫がどんなに献身し、ケアしても、男=夫をひたすら否定し、罵倒し、男を非難し続ける怪物的で自分勝手な存在である」というような物語にも見える。特に8話は、いっけん感動的な物語に見えるが(ネットでの感想の多くはそのようなもの)、4話を重ねると、本当に邪悪で自己欺瞞的な女性の物語にも思えてくる。→
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杉田俊介 (sssugita@mstdn.jp)'s status on Sunday, 04-Dec-2022 10:51:35 JST 杉田俊介
つまり、4話&8話は、フェミニズム的映画にも反フェミニズム的映画にも見える。それが決定不能である。リベラルでケア的な優しい男性の限界あるいは欺瞞を描いた映画であるようにも、男性がどんなにケアし承認し寄りそってもひたすら女性に否定されるという苦しみを描いた映画にも見える。しかもさらにいえば、『驚異の部屋』全体においては、「人間がクトウルフ的邪神に体を乗っ取られ、肉体を内側から食い破られ、人間から非人間に生成変化すること」こそが究極の恐怖であり、同時に究極の悦楽である、というモチーフを扱っているようにも見える。とすれば、じつはそれらと無関係に見える4話&8話もこの流れの中にあり、すなわち、クトゥルフ的な邪神とはそのまま「女性」のことであるとも言えるのではないか。実際に4話では、男は妻によって殺され、内臓を抜かれ、剝製にされてしまうのであり、妻は剥製の夫と夫婦生活を続けるのである――それこそが男性にとって究極の快楽であり享楽であるのかもしれない。とすれば、『驚異の部屋』全体は、かなり高度なポリティカルコズミックホラーであり、(アンチ)フェミ二スト的な映画である、ということになる。
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