すいた市民しんぶん 対談(2009年3月号、4頁) 吹田市が「存続なら財政援助」と言ったが断って… 鳥越 吹田市長さんが、「存続のために吹田市としても財政援助しても良い」と大阪府に申し出られたそうですが、府は断ったようです。橋下知事は「何が何でも廃止する」という方針のようですね。これでは最初に寄贈したときの約束が違ってきます。信義に反するやり方といわざるを得ない。 有田 先日、知事と面談されましたね。新聞にも大きく報道されていました。 鳥越 大阪府が児童文学館の職員を隠し撮りしていた問題がありました。黙って隠し撮りするという手法も大問題ですが、知事は「あれだけ議論したのに、職員の働き方が変わっていないじゃないか」と「怒りのコメント」をされました。でもこれは不思議なコメントです。第一に「主語がない」。いったい誰と誰が議論したのか?議論は何回で何時間したのか?普通に考えれば、議論の相手は当事者ですね。でも少なくとも私ども児童文学館を運営している独立行政法人とは一度も議論していません。では職員と議論したのか?職員と「橋下維新改革プロジェクトチーム」とが話し合ったこともない。では50万点に及ぶ蔵書、資料を提供した寄贈者とか?やはり一回も議論していません。最後に大阪府民と?府民も寝耳に水だったわけで、結局、知事は一度も関係者と話し合わずに、廃止を決めておられるのです。 有田 それで吹田選出の府会議員さんが「寄贈者に一言のあいさつもなしに廃止するのは失礼ではないか?」という質問があって、知事との面談が設定されたのですね。 「何が何でも魔止」と橋下言明。 「金の問題ではない」とハッキリ 鳥越 1月21日に知事とお会いしました。最初、面談時間は30分と言われ、「短いな」と感じましたが、実際の面談は約70分間でした。 こちらがひとこと言うと、知事から二言も三言も返ってくるので、長くなったのです(笑)。 面談して分かったことは、①廃止の理由を財政難とされているが、実はそうではない。知事はハッキリと「金の問題ではありません」と言いました。だから吹田市からの援助も断ったのだと思います。そして②効率が悪い、といっていたのも実は違う。「来館者の多少はどうでも良いこと」と。 有田では何ですか?財政難というのが廃止の理由だと思ってましたが? 鳥越 「何が何でも廃止したい」と知事が思っているからです。知事は文化や芸術を目の敵にされているところがあるようです。だからお笑いのワッハ上方も大阪センチュリー交響楽団も廃止。知事の幼少時代に何があったのかはわかりませんが、この問題の原因は知事個人の心の...
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