開票速報にばかり力をいれますが、開票結果なんて、放っておいたって、せいぜいが数時間の誤差で選挙管理委員会から発表されるのですから、そんなところにリソースを投じる必要性は薄いです。
ほとんどの場合、同じ映像の使い回しですし。
開票速報にばかり力をいれますが、開票結果なんて、放っておいたって、せいぜいが数時間の誤差で選挙管理委員会から発表されるのですから、そんなところにリソースを投じる必要性は薄いです。
ほとんどの場合、同じ映像の使い回しですし。
前の東京都知事選のつばさの党の妨害行為の時もそうでしたが、こうした重大な情報を選挙期間中に伝えない報道機関に存在価値はあるのでしょうか。
このままだと、選挙に立候補しさえすれば、対立候補や敵対する相手へなんでもかんでもやりたい放題ということになります。
次回以降の選挙でも、必ず同じことが起きますし、もしかすると、妨害のための対立候補を立てるということが戦略として、多数行われることになります。
これは、選挙報道を適切に行わない報道機関の責任によるところが大です。
「出てこい」県議宅前で演説、SNS中傷で辞職も 兵庫知事選で何が
https://www.asahi.com/articles/ASSCP1S9BSCPPTIL00LM.html
介護保険の介護報酬見直しによって、介護事業者の倒産が相次いでいる件、生活のセーフティネットを足元から揺るがして、多くの人が影響を受けるおおごとだと思うのですが、ことの大きさに比して取り上げられ方が小さいような気がするのは、気のせいでしょうか。
中高年男性が大勢を占める日本の意思決定層は、ケア領域は「他人事」なので、いつものごとく、自分が直面するまで、深刻さに気づかないのだろうと思っています。
「報酬引き下げに関わった当時の老健局幹部は「これほどまでに影響が広がるとは正直予想していなかった」と言葉少なに語った。」
厚労省が決めた訪問介護報酬減 背景にブラック霞が関が影響か
https://mainichi.jp/articles/20241118/k00/00m/040/072000c
私の考えるインテリ左派の方の欠点は、自分が賢いことに無自覚で、まわりも同じくらいにものを考えていると考えがちなところだと思います。
世の中の大多数は、そこまで計算して動いておらず、なんとなくの刹那的な判断や目先の判断でものごとを進めていくのですが、時に、刹那的な判断が。あたかも示し合わせたかのように同一の方向性を示して、大きな動きであるかのように見えることがある、というか、時代が動く時というのは、そういうものなのだろうと思います。
そこに、誰か特定の人物やグループの意図や計画、計算を想定してしまうところが、インテリ左派の悪い癖だと個人的には思っています。
特定の誰かの悪意や陰謀を想定せずとも、社会悪は、しばしば自然に実現してしまうものだと思います。
時に暴力的に、時に合法的に既存の民主的制度を徐々に骨抜きにし、乗っ取りをしていくことによって全体主義は、制度として完成していくのですが、その過程において、多くの人はその深刻さを理解せず、ただ眺めているだけだった、と書かれていたように思います。
何が起きているかをその時点で理解することが難しかったのだろうと思いますが、異常さをリアルタイムで察していた人の恐ろしさと孤独感は、察せられます。
福島復興の磁場が最高潮に異常になっていた時期の1-2年くらい、よくナチス台頭当時のことを想像していたことがありました。
兵庫県議会の百条委員会をしていた議員の自宅に、立花隆に先導された群衆が詰めかけていたという話が伝えられていますが、こうした振る舞いが指弾されるのではなく、容認されてしまうところが、まさに価値観の転倒として起きていることで、通常の健全な民主主義の解釈で理解すると、事態を見誤ることになると思います。
ナチスのならずものが民主主義の制度を乗っ取っていく、そしてそれをおもしろがって容認していく人びと、アーレントの描写していた箇所を彷彿とさせます。
あきらかにやっていることがおかしく、正気の沙汰ではないのですが、本人たちはまったく邪気がなく、それをおかしいと異論を挟む人もおらず、誰もがすばらしいと褒め称える(馴染めない人は黙って去っていく)、その状態に異論を唱えると、何をいっているのこの人?扱いをされる、という経験をすると、なるほど、アーレントの描いていた全体主義が生まれた時期の価値観の転倒とは、こういうことか、そして、これはごく普通に起こるのだな、と思いました。
価値観の転倒は、まず、論理を無力化することから起きて、たぶん、アメリカをはじめ、今の日本で起きはじめているのも同じことなので、アーレントの『全体主義の起源』の当該箇所は再読した方がいいのではないかと思います。
戦後機能してきた「健全な民主主義」の思考の枠組みで捉えようとしても、いま起きている現象を捉えきれないように思います。
世の中全体の価値判断の軸が狂っていき、「正気」がなんなのかがわからなくなる状況は、非常に恐ろしい状態だですが、どうにもならない時というのはあるものなので、そういう時には息を繋ぐことだけを優先して、とにかく潰されないように身を低くし身を潜めて黙って匍匐前進し続けるというのが、最良の生存術ではないかと思います。
福島界隈では、2017年から2020年くらいにかけては、軸が完全に狂ってしまい、その時に気づいたのは、価値判断の軸が狂ってしまうと、本人たちは自分が正気でない、ということにも気づかない、ということでした。
今は相対化されて、少し戻りましたが、その後遺症で部分的に歪な状態のところは残っていますし、振り切れたところは軌道修正が効かないまま、異次元世界が展開されているところもあります。
でも、自分が正気を失っていた人は、いまでも自分はずっと正気だ、と思っている人が大半だと思います。
地軸そのものがずれると、人間は気づけないのだと思います。
その頃に、これはなにをいっても通じないし、どうやっても勝ち目がないなと思って、とにかく潰されないこと、だけを目標に続ける術を学びました。
リベラル逆張り系の論者の方達が、社会秩序を壊す存在をも包摂せよ、とよくいうのですが、こうした指摘は、だいたいの場合、現実を踏まえておらず、逆張りでリベラルを批判することが目的化しているのではないか、と疑っています。
(「リベラル」と違って「包摂できる自分」アピールのため)
左派の硬直制は確かに存在しますが、それは、逆張りの方達が批判する部分とは、批判されるべきポイントが異なっている、と私は考えています。
世の中のほとんどの人たちが、異常でもなく悪辣でもなく、ごく普通の善良な真面目な人々であることはまちがいないですが、そうした「普通の人々」の暴走こそがもっとも恐ろしく、それは民主主義に必ずついてまわるものである、ということはもう指摘されていることでしょう。
集団化した人間の暴走の恐ろしさを知らないのだろうと思います。
「包摂」するといって、たんに自分が取り込まれているだけ、という事例もとても多く、これもポピュリズムの跋扈する時代だなと思います。
こういう時、「新聞は〇〇せよ」というような意見が多くみられるのですが、そもそも情報源が完全に分離しているので、新聞がなにを書こうとも読まない層は読まないです。
たとえば、これまで、数々の朝日の記事の炎上がTwitter発で起きましたが、その大部分が、「見出しのみ」を読んでの炎上であり、本文を読んでいる人は、極めて稀でした。
これは、朝日の炎上記事のアクセス数へは炎上してもあまり影響が出ないということから裏付けられると思います。
つまり、もう最初からメディアを敵視して炎上させることが自己目的化しており、機会があったら便乗して燃やすというループができているだけで、ソーシャルメディア上の炎上は、実質的な批判にはなっていないですし、それを気にして内容を変えたとしても、もともと読まれてもいないのだからなんら変化はない、という結果になると思います。
国民民主党や今回の兵庫県知事戦の流れを既得権益や「既存エスタブリッシュメント」への反発という文脈から解釈する流れが多いのですが、背景にあるのは、社会構造の劇的な変化(グローバリズムの進展による格差化、産業構造の変化、移民など)による相対的剥奪感に加えて、パンデミック以降のインフレなどによる生活苦が乗っかった形で、既存の政治勢力への反発は、あくまで背景要因のぶつけ先がそこになっているだけ、と考える方が妥当だと思います。
一次要因の社会構造の変化に対して、対策を打ち出せない既存統治システムへの怒りが噴出していることが原因とするならば、対策として、言論によって包摂するのはほぼ意味がなく、一次要因への対策になります。
しかし、これは大きな社会構造の変化にともなうものですから、実効的な対策をとるのは非常に難しく、ほぼ誰にとっても無理ゲーである、とも思います。
要するに、当座、打つ手はない、と思うのですが、ここで問題を「言論」にあるとみなして、左派リベラルがー、と言い出すのは、言論好きの人の趣味の領域でしかなく、現実にはなんら関係がないと思います。
ソーシャルメディアが政治に影響力を持ち始めた理由のひとつに、高齢者が新聞購読をやめはじめていることもあるように思います。
文字が読みづらくなった、生活費倹約のため、終活や断捨離のため、などの理由で、まわりにも新聞購読をやめたという高齢者の話をよく聞きます。
こうした層のうち、政治に関心のある層のいくぶんかは無料のYouTubeに流れ込み、YouTube世論にそのまま影響を受けているということもありそうな気がします。
オーディオブックやポッドキャストに力を入れた方がいいと思うのは、文字情報で取り入れづらくなった層が高齢化社会によってかなり存在しているということもあります。
利権配分装置のメカニズムといえば、たとえば、福島の復興予算でも、原発事故直後の2012年にはすでに、福島の医療関係開発には、復興予算から福島県を経由して補助金が流れ込んでいます。
企業の医療機器等の開発を支援するという名目で、7/10とかの補助率なのですが、福島県内の大学の研究室との共同事業なら、10/10の補助率にすると条件がつけられており、福島県内の医療系の大学は当時は福島県立医大しかありませんでしたから、明らかに福島県立医大に流す目的の補助金の条件でしょう。
当初見かけた時から、なぜ浜通りの原発事故で、医療機器の開発に補助金がつくのかとの疑問もありましたが、実際、これらの事業の補助金で開発された機器がどうなったのか、検証はなされているのでしょうか。
2012年のみんなが天地がひっくり返って泡食っている時に、自分のところに利権をまわすことを最優先で考えた人たちが福島県庁や県政方面にわんさいるんだな、と侮蔑の眼差しでオンライン上の情報を見つめたものでした。これも、私が県庁や県政を信用していない理由のひとつです。これだけじゃないでしょう、きっと。ほかでも、人が泣きながらどうやって暮らしを守ろうか必死こいてやっている時に、おらが利権をどう確保すっぺか、を優先していた人たちがわんさいるんでしょう。
農業専業している米農家がこう言っているのなら、来年も米不足になる可能性は高そうです。
統計の農業従事者の年齢、人数を見ても、周辺の田んぼの放棄地の増え方を見ても、米不足はいずれにしても今後は避けられない気はするので、知人の農家から年間契約で買うことにしたのですが、正解だったような気がします。
「だが、斉藤さんは「来年は間違いなく今年以上の米騒動が起きる。今の値段は実は底値で、さらに高くなる」と「予言」する。倉庫で近所の農家の良質な米を管理しているが、昨年の半分くらいしか集まっていないという。「減反と大規模化、二つの愚策が原因で、米作りをやめた農家が全国的に相次いでいる。来年も米が足りなくなる」」
農家の憤り「来年も米騒動が」=堀井泰孝
https://mainichi.jp/articles/20241113/k00/00m/040/088000c
反ワクチン運動も現象としては、まったく同じで、パンデミックがひと段落して収束するどころか、ずっと勢いを増しているように見えますし、従来のマスメディア報道を情報源としている層とそうでない層とで、おそろしい断絶ができており、それは今後も広がることさえあれ、狭まることはないと思います。
こういう全体的な趨勢を考えたとき、目先の利益に目を奪われて、オンラインにも対応できる体力があったかもしれないNHKを弱体化させ、オンライン配信の機能を弱めたのは、愚の骨頂、愚かさ極まれり、というところだと思います。
石丸現象のときは、勝手連ボランティアの動きだったといわれていますが、YouTubeなどの動画などに大量の予算を投下して、集中的に関連コンテンツを作ることでも再現は可能で、それによってかなりの人数が動員されることを証明してしまったので、今後は模倣する人が大量に出てくるでしょうし、これだけ社会への不安と不満がたまり、孤立化した状態なら、釣り堀の入れ食い状態のようなものなので、動員は難しくないだろうと思います。
兵庫県知事選の様子を見ていても、情報の共有のできなさは、世界観の共有さえ難しくし、議論の基盤となる共通言語さえもてなくなるため、議論を基盤とする民主主義の成立は不可能になっていくのだろうと思います。
マスメディアの没落とインターネットの普及がもたらしたのは民主主義の破壊、ということになるのだろうと思います。
どういう展開になるのかはわかりませんが、社会的な注目を集める県知事選レベルであったならば、日本でもアメリカの状況が再現しうる状態になってきたのだろうと思います。
救いなのは、日本は総理大臣が直接選挙ではないということでしょうか。
Blueskyでの投稿が、Xの70倍のエンゲージメントが得られるという調査報告ですが、実際問題、Xはフォロワー数に比して、読まれている感が非常に薄いです。
私のXのフォロワー数は、8500なのですが、全然読まれている感じはなく、1,000未満のこちらの方がはるかに読まれている感があります。
最近は、NPOの活動用はLinkedInのリアクションがとてもいいので、少なくとも海外向けはLinkedIn、国内向けの広報宣伝は、Facebookがまだ効果があると思います。
現状、Xに書き込む実利的なメリットはほぼ消滅しています。
https://bsky.app/profile/akiohoshi.bsky.social/post/3laqdcywlh22r
企業版ふるさと納税がDMM系の企業に悪用されていた疑惑のある国見町の町長選挙があって、現職が落選し、新人が当選したとのこと。町議の大半も新人の応援にまわったとのことなので、そういう意味で自浄作用が残っていたようでよかったです。
これによって、不透明な取引の背景になにがあったのか、不利益を受けた公益通報した職員の待遇改善がされるとともに、さらに詳細が明らかになるといいのですが。
「政治経験ゼロで知名度も低かった新人の村上利通氏が、現職の引地真氏を破った。町の高規格救急車リース事業を巡る問題で高まった不信感を現町政が拭い切れなかったことが背景にある。」
福島・国見町長選で現職が落選 救急車リース問題に批判
https://kahoku.news/articles/20241111khn000048.html
24時間無料で読めるようにしました。
この記事にも書かれていますが、客観的指標で見れば、アメリカの経済は好調以外のなにものでもないのですが、人々の主観指標はそれとはまったく異なり、経済は極めて悪い、ということになっています。
その不思議については、以前から指摘されていたのですが、これが今回の選挙結果の影響していない、と考える方が難しいと思います。
ざっくりといえば、もともと経済格差と移民による大きな分断で社会が、イデオロギー面含めて、まっぷたつに割れているところに、主観的不況が上乗せされた、と考えるのが妥当ではないかという気がしています。
「6月の英紙の世論調査では、米国人の半分以上が経済情勢を「不況」と回答した。米CBSによる大統領選の出口調査でも、3人に2人が米経済の現状を「悪い」と答え、その多くがトランプ氏に投票した。」
体感経済、落差 米指標が好調、「軟着陸」へ連続利下げ 物価高は苦難、トランプ氏選んだ国民
https://digital.asahi.com/articles/DA3S16079713.html?ptoken=01JC7127XY7ZSD1TBEEWJ9K3C4
作家/NPO福島ダイアログ理事長/博士課程後期在学中 原子力災害後の復興政策と地域住民のギャップを埋めるためのローカルプロジェクトの意義と重要性について研究する予定。・著書『海を撃つ』(みすず書房) 『スティーブ&ボニー』(晶文社) 『末続アトラス2011-2020』(福島のエートス)寄稿や講演・講義のご依頼承ります。業績については、researchmapをご覧ください。連絡先:スパム予防で全角にしてあります。全体を半角英字に、(@)→@に置き換えてご送付ください。 ryoko_ando(@)me.com
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