Notices by Es (nues@gorone.xyz), page 2

「知らぬが仏」とはよく言ったもので、知識がなければその世界が普通だとしか思えない。知ることによって生じる苦悶というものがある。

幸せとは、相対評価で、しかもわずかな間だけ結晶する、雪のようなものなのかもしれない。

一方で、近世における暗黒大陸のように、この世界も宇宙の他の銀河から見れば辺境の無知な星でしかないのかもしれない。「あんな星に生まれなくてよかった」と思われているのかもしれない。

真の幸福とは何か？に対する答えは、また異なる視座で考えるべきことではあるだろうけども。

今日は何を食べようか、などと呑気に考えられることが実は奇跡的な幸福であることすら、日々意識せずにいる…

昔の階級性ではないけれど、どこの国のどんな時代・環境のもとに生まれついたか、それを考えると私は恵まれているという実感がある。それは奇跡的な幸運とも言える。

表面的な尺度かもしれないが、100人の村の例えで日本人の多くが裕福な数人に相当するのなら、足元の不満をぶつけるより、もっとやるべきことがあるように思う。

夢は目覚めることで記憶・記述される。
（そうではあるが、そうでもない。）

おそらく20世紀前半くらいまでは、沈みこんで夢を見ている意識の集まりがあった。
21世紀にウェブがその地下世界にまで手をつっこむようになって、集団的無意識が次々と噴出し始めた。ネット上に見られるグロテスクな状況は、それに起因してると思う。

人がバランス取ろうとする生き物だとすれば、その人の支点がどこにあるのかを想像することで理解が進むかもしれない。

悔しいし悲しいし腹が立つ。しかし国連総会でさえ機能不全に陥っている現状を見ると、絶望感さえ漂う。それでも地道に進まなくてはいけないのだけれど。

長崎の式典、子どもやお年寄りが戦争の悲惨さを訴え、皆で平和を願う集会だと思う。ならば世界中の国が分け隔てなく出席し、被爆地を見、訴えに耳を傾けることこそ重要ではないだろうか。
そういう唯一無二の機会を失わせていいものだろうか。

人には人の事情や理由があり、しかしすべて把握などできない。そういう不可能生のもと、自覚を持って少しでも接してみる、その繰り返し。
無理に接しなくてもいいし、接することをあきらめなくてもいい。

抑えられない疑問や好奇心というのが誰の中にもあるだろう。自分の好奇心が誰かを傷つけることもあるだろう。かと言って疑問や好奇心を我慢するのが正しいとは思えない。
要は、伝え方なのだと思う。熟慮して試行錯誤して手探りでも敬意を持って。

「私はそれを不自然だと感じたんです」と表明する不自然さ。もちろん不自然と感じるのは自然だと思う。

「自然さ」を求めすぎても不自然になる。
たとえば言葉で何かを主張することは、自然さを半分くらい捨てること。捨てる覚悟がいる。

自然を語れば、それは何でもないただの普通のこと、つまり自然そのもののはず。でも多くの人が本来の自然を忘れており、あらためて表現されるとハッとする。

研ぎ澄まされた「普通」は一瞬「普遍」の顔をのぞかせる。それが美しい。

句読点、SNSでは「ぶら下がり」にならず「追い出し」になる。つまり、1文字と句点が次の行に送られてしまって見苦しい。句読点をつけなければこのリスクは回避できる。ハラスメントはともかく利点があると言える。

「中間や狭間などは存在しない」「グラデーション上の点しかない」という示唆に驚く。しかし、とも思う。
カメラを持って街に出なくてはならない。隙間の写真をたくさん撮る必要がある。