ユダヤ人個々人にとって、その人が住むところがその人の国という意味で、イスラエルに住むユダヤ人を含めて「ユダヤ人が国を持つ権利を否定」したら、それは批判されるべきだろう。けれどももともと住んでいた人たちを暴力的に殺したり追い出したりしてでも仮想の「ユダヤ人だけの国」を作ろうとして、それを正当化させるために、ヨーロッパの反ユダヤ主義による迫害の歴史を収奪すらすることには、そうじゃないでしょう、という批判がある(サラ・ロイ読んで)。そういうシオニズム批判に対して「ユダヤ人が国を持つ権利を否定し」ているとして、批判するときに持ち出されるのが「反ユダヤ主義」。
二つ目の「イスラエルによるパレスチナ人の扱いをナチのユダヤ人に対するそれと同一視したりする」というのは、イスラエルの現在の政策が人道に対する罪としてのアパルトヘイトであり迫害であると批判されたときに ( https://www.hrw.org/ja/news/2021/04/27/abusive-israeli-policies-constitute-crimes-apartheid-persecution ) 持ち出されるレトリック。