まったく絶望的な―北村先生にとってはもちろん、雁琳にとってすら―状況です。ネットの誹謗中傷や炎上が投げ銭を呼び、プラットフォーム企業の利益になってしまう構造が、罪なき人を苦しめ、罪人の改悛の機会まで奪っています。そして雁琳が生活の壁に突き当たって脱落しても、取り巻きは傷つきません。
おそらく今後も、雁琳は行動を改めないでしょう。そして現実の生活難と、ネットの虚名との乖離が、どこかで彼に誹謗中傷の続行を断ち切らせても、投げ銭した取り巻きどもは新たな鉄砲玉と新たな犠牲者を見つけ出して、同じことを続けるでしょう。これを何とかするには、マスクを除くしかないでしょう。
個人的にこの風潮に対しできる対策としては、ネットと距離を置くしかなさそうです。雁琳が獄入りする可能性は限りなくゼロですが、もし入ったら彼にとってまたとない更生の機会となるでしょう。ネットと縁が切れるからです。毎度ながら、私はだから、いまだにガラケー使いなのです。