あと、こんなことを書くと顰蹙を買うかもしれませんが、私の感覚だと「父や母に“なれなかった”」人(私もそこに含まれていますが)に、絶対に使っちゃいけないか?といえば、
実は割と微妙で、「なれなかった」のは、その人が「なりたかった」のなら、その人にとっては悲しい出来事ではあるとは思うのですが、それはその人の価値を毀損することではないので、
本来は侮辱とかではないと思うんです。もちろんそのような価値を内面化している人にとっては(他者に対して使う場合も、他者から言われる場合も)侮辱になるかも知れませんが。
だから「相手にとって悲しい話を避ける」ことと、「相手を貶めることだから避ける」ことは区別すべきで、厳密に言えば、「子どもがいない」という事実に触れること自体は、別に相手に向けた侮辱には当たらないと私は思っています。
もしそれを言われて侮辱と感じる人がいたとしたら、それはその人自身が「子どもがいない自分は子どものいる人よりも劣った存在だ」という価値観を内面化してしまっているからで、そこを区別することって、個人の心理療法をする際には結構重要なことで。
その人が「私は他人より劣った、価値のない存在だ」と自分を見下しているとしたら、そのことこそが取り上げられるべき問題なので。