@chiyarin
「何だこれ......」
やまたみは手に取って見る。それは兄と女のツーショット写真だった。この女はおそらく兄の彼女と思 われよう............。彼女の眼から徐々に光が失われていき、表情も憎悪に満ちたものとなっていく............。
「あら、やまたみまだそこいたの」
「い、今行くよ、いってきます!!」
とりあえず今は学校に行かなければならないので、この件は放課後に後回しすることにした。
兄は夜中に目を覚ますと身動きが取れない事に気付いた。確認しようにも真っ暗で何も見えない……。
「か、金縛りか……?」
その言葉と同時に身体の上に乗る何者かによって胸を鷲掴みされる感覚があった。
「うぉ……!?」
暗闇の中必死に抵抗するが身体は全く動かない。その時電気が点けられ部屋の中が見えるようになった。すると目の前にはやまたみの姿が見えた。