ブラジルの人類学者ラモス(Ramos 1990)は、欧米では人類学が帝国建設(Empire-building)に貢献してきたのに対して、ブラジルの人類学は国民建設(nation-building)をめざしてきたという、同僚の人類学者の言葉を紹介している。この違いは、前者が、自己と他者の隔絶した文化的異質性を前提として、その間に架橋する(支配であれ指導であれ)社会関係を樹立しようとする企てであるのに対して、後者は、すでに社会関係が存在してしまっている他者をも包含する「われわれ」という文化的な同質性を構築しようとする企てだと言い換えることもできるだろう。
これ日本の場合は両方あるな