AppImageはLinuxにおいてポータブルアプリケーションを配布するためのフォーマットである。どのLinuxディストリビューションでも実行ファイルをインストールできることを目的としており、そのコンセプトはしばしばアップストリーム パッケージングと称される。同じ一つのAppImageをUbuntu、Arch Linux、Red Hat Enterprise Linuxでインストールし、実行することが可能である。自己充足的で、root権限を要せず、ディストリビューションから独立したフォーマットである。
kilkとして2004年にリリースされて以来、継続的に開発が進められ、2011年にPortableLinuxAppsに改称、2013年にAppImageに改称された。バージョン2は2016年にリリースされている。
AppImageの前身であるklikは、2004年にSimon Peterによって開発された。 クライエントサイドのソフトウェアのラインセスはGNU GPLである。 klikはユーザー側のウェブブラウザと統合して機能する。ユーザーはklik://から始まるURLを使ってソフトウェアをダウンロード、インストールする。これによってkilkの「レシピ」ファイルをダウンロードする。このレシピファイルは拡張子が.cmgのファイルを作成するのに使われる。主な材料としては、安定版Debianのレポジトリ内にあるビルド済みの.debパッケージがレシピの生成プロセスに用いられる。これにより、一つのレシピを使って異なるプラットフォームにパッケージを配布することができる。klikでは、FUSEを用いない場合、同時に8個のプログラムまでしか実行することができなかった。これはLinuxカーネルのマウントできる圧縮イメージ数の制限によるものである。ファイルはプログラムが実行されるたびに再マウントされるため、ユーザーはファイルを削除するだけでプログラムを完全に削除することができる。次のバージョンであるklik2はFUSEを取り込む予定であったが、ベータバージョンは完成していない。 2011年頃、klikプロジェクトは休止状態となり、ウェブサイトは非公開となった。
この時期、Simon Peterは後継となるPortableLinuxAppsのプロジェクトを開始した。これは数百のオープンソースのコンピュータゲームを配布する「portablelinuxgames.org」などのサイトで採用された。
2013年頃、portableLinuxAppsはAppImageに改称され、ライセンスはMIT licenseに変更された。 AppImageはフォーマットで、 AppImageKitはそのオープンソース実装である…