これもおそらく東日本大震災時に、Twitterが大活躍した伝説から見逃されていることだと思いますが、当時、Twitterをフル活用できたのは、情報インフラが活きていた地域だけです。
情報インフラが壊滅したもっとも被害が大きい地域は、ネットへのアクセスは当然できておらず、情報も口コミでしか伝わらない状態でした。
東日本大震災では、被災地域が広かったため、情報インフラが活きていた地域からTwitterでの情報発信が盛んに行われたため、あたかも情報インフラが途絶しなかったかのような印象がありますが、そんなことはありません。
災害時にソーシャルメディアを活用しよう、という意見に私が懐疑的なのは、これが大きな理由です。
もっとも救援を必要とする被災地は、物理的に情報インフラが破壊されているため、ネットは使えなくなります。
周辺地域だけで増幅した情報をどういうふうに災害時に活用するのか、やりようはあるのかもしれませんが、確実に発生する最大被災地の情報空白のことを見落としていたのでは、意味をなさないと思います。