いまツイッターで、歴史学―のみならず倫理の問題にも通じると思うのですが―のためにもっとも戦っておられる日本の歴史学者は、間違いなく田野大輔先生です。小野寺拓也先生との共著『検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?』を世に問い、危険な相対主義と戦っておられます。
田野先生のTLを一瞥すれば、同書出版から半年近く経った今も、「ナチスを絶対悪と決めつけるのは一面的だ」というような、相対主義をはき違えたポストモダンの鬼っ子たちと日々戦っておられるのが分かります。次々デマ潰しに駆け回る田野先生は「火消し屋モーデル」を彷彿とさせます。
私など面倒くさがりなので、そういう連中は「悪とされるナチスすら『是々非々』で評価できる俺カッコイイ」という中二病でしょ、で終わらせてたくなるので、田野先生には頭が下がります。でも、まさに日本ネット界の中二病の伝説が「尊敬する人:ヒトラー」だったわけで。