関係者によると、安倍派では、パーティー券販売のノルマ超過分について所属議員10人以上が派閥側からキックバックを受けるなどし、派閥側と議員側の収支報告書に収入や支出として記載されていない疑いがある。このうち松野、高木、世耕の3氏側がキックバックを受けるなどして裏金化した金額は、2018~22年の5年間でそれぞれ1000万円を超えるとみられる。派閥実務を取り仕切る事務総長を松野氏は19年9月~21年10月に、高木氏は22年8月から務めている。
このほか、多額には至らないものの、キックバック分を収支報告書に記載していなかった同派幹部もいるという。
特捜部は政治資金規正法違反(不記載、虚偽記入)容疑での立件を視野に捜査。同派の会計担当職員らは任意の事情聴取にキックバックや収支報告書に記載しなかった経緯などを認めているとされる。特捜部は同党議員数十人からの聴取を検討している…