基金が利権化するのは、結局、どのような組織であっても上層部は、駆け引きの対象となるような利権が存在すれば、実際の問題よりも、それをどううまく手に入れるかの方を優先しがちとなる、という人間の振る舞いによるものです。
福島県であれ、全魚連であれ、政府と駆け引きしていくら予算を取ってくるかの方に上層部は取り憑かれ、現実になにが問題であるか、どう改善していくかの肝心な部分ははおろそかになり、最終的には駆け引きに取り憑かれた執行部をはじめとした上層部は、得た利益を用いて、自分個人や執行部周辺の恩恵を得ることを優先するようになる、という構図は日本では日常茶飯事ではないかと思います。
これは公正な予算配分システムの構築が失敗した結果、公的予算が私物化メカニズムに乗っ取られてしまうということだと認識しています。
基金はそういうメカニズムを呼び込んでしまいがちなのだと思います。