私の理解では、アメリカの経済が復興したのはナショナル•イノベーションシステムをうまく作り、公費で行われる大学等の研究がうまく市場で商業化される道を作ったこと。軍事セクターについて言えば、アメリカが経済覇権を握った時代、冷戦が終わったのでむしろ軍事費は削減されていた。それで慌てた同セクターは軍事技術の転用可能性やデュアルユース云々を言い出して、市場に納得してもらいつつ金をもらい続ける方便を探した。だがその時の含意としては、これまでのように軍事セクターだけの閉じた領域に巨額の公費を投下し続けるのではなく、民間と協力して民間からの技術転用、および民間への技術転用で利益があるやり方を模索すれば軍事費が従来ほどかからなくても済む、ということだったと思う。また、インターネットについては欧州のCERNの貢献も大きいからDARPAだけに手柄を認めるような言い方はどうよ?とも感じる。
また、技術史からすると軍事技術開発はとにかく収益性が低いらしい。アメリカのDARPAも世界一の軍事力であろうとするために採算度外視の開発をしており、そりゃ金があれば奇抜なこともできるよね、となる。
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okisayaka (okisayaka@mastouille.fr)'s status on Saturday, 18-Nov-2023 16:46:30 JSTokisayaka