ジェームズ・アーサー・ゴスリン(James Arthur Gosling、1955年5月19日 - )は、カナダ出身の計算機科学者である。オブジェクト指向プログラミング言語Javaの生みの親・リードデザイナーとして広く知られており、"Dr. Java"の異名を持つ。
教育とキャリア
計算機科学を専攻し、1977年にカルガリー大学で学士号、カーネギーメロン大学で修士号とPh.D.を取得した。博士課程在籍中に、UNIXで動作する最初のEmacs風エディタであるGosling Emacs(Gosmacs)を開発した。また、カーネギーメロン大学在学中に、UNIXのマルチプロセサ版や、いくつかのコンパイラとメール転送エージェント(MTA)を開発した。
大学卒業後、サン・マイクロシステムズに入社した。ゴスリンは、1984年から2010年までの26年間、サン・マイクロシステムズに在籍していた。彼はオブジェクト指向プログラミング言語Javaの生みの親として知られている。PERQのQコードをVAXアセンブラに変換してハードウェアをエミュレートすることで、PERQからソフトウェアを移植するプログラムを書いていたときに、Java仮想マシン(VM)のアイデアを得た。ゴスリンはサンのフェローであり Sun labs で研究活動を行っていた。2006年から2010年まで、ゴスリンはサンの副社長であり開発者製品グループの最高技術責任者 (CTO) を務めていた。
彼は、サン・マイクロシステムズがオラクルに買収された後の2010年4月2日、給与、地位、意思決定能力の低下、役割の変更、倫理的な課題を理由に同社を退職した。それ以降、彼はインタビューでオラクルに対して非常に批判的な姿勢をとっており、「サンとグーグルの間で特許の状況を巡って我々が追い込まれていたときの、サンとオラクルとの合併に関する会議では、我々にはオラクルの弁護士の目がキラキラしているのが見えた」と指摘している。Androidをめぐるグーグルとオラクルの裁判の際、次のように自身の立場を表明した。「私とオラクルとの間に揉め事はあったが、この場合には、彼らの方が正しい。グーグルは完全にサンを泥で覆った。我々は、本当に邪魔をされた。ジョナサン・シュワルツも。彼は幸せそうな顔をして、レモンをレモネードにする(逆境をうまく利用する…