>◎怒っていいし、諦めなくていい
私たちは、このような実態をただ「ひどい社会だ」と絶望したり、「大変な人もいる」と流してしまうのではなく、「こんなことは当たり前じゃない」と声を上げたいと思っています。コロナも、物価高騰も、気候変動も、困窮する人たち自身が原因では無いことによって、生活や家計が圧迫されているのです。一方で、東北電力などの電力会社は、この間の値上げで赤字を解消するばかりか、莫大な黒字を出しています。大企業が儲けるための値上げによって市民の生活が脅かされているという、全く正当性のない状況がまかり通ってしまっています。
しかし、相談者の人たちと電話などで話していて思うのは、「自分が会社でうまくやっていけないから悪い」「もっと先を見通してやりくりしていれば」と、自分を責めたり、困窮していることを情けなく思う人がとても多いです。食料をもらうことや、生活保護を受けることが恥ずかしいことのように思わされてしまうのが今の社会なのだと思います。本来は、食べることや、快適で安心できる家があることは、その人がどんな属性を持っていてどんな事情があったとしても、守られなければならない権利です。<