タイの若手作家の短編を翻訳したZINE2冊を読んだ。
『タイムトラベラー・ブレイクポイント2020』はコロナ禍の閉塞感を写し込んだ時間旅行SF。2020年代のコロナ禍が出てくるタイムトラベルSFは、わたしはこれが初めて読んだかな?
『わたしたちはクーデターの日に初めてやった』は、若い女性の性的欲望を描いた作品集で、どこか懐かしいような、日本の90年代の女流作家を思い出すような読み心地だった。解説によると、タイでは権威主義や仏教思想の影響で、保守的で抑圧的な社会があり、女性が欲望を語ると不道徳だと糾弾される。そんな中で「政治と性」について書き続ける1991年生まれの著者は新世代のアクティビストとしていま注目されている人物だと。
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桜庭一樹 (sakurabakazuki@mstdn.jp)'s status on Sunday, 30-Jul-2023 20:12:13 JST桜庭一樹