#類体論へ至る道
つまり$K$の任意の既約多項式は$Ω$内で1次式に分解される。
この式によって$θ_j^{(λ)}$は$K$上代数的であり、同時に$K$にすべての$θ_j^{(λ)}$を添加して得られる$Ω$は$K$の代数拡大であるという事が分かる。
$Ω$の代数的閉性を示すために、$Ω$上代数的な拡大があるとして、その体の元を$α$とする。$α$はP186補題より$K$上でも代数的である。
したがって$α$はある
$F_λ(X)\in F$
の零点である。
$Ω$において$F_λ(X)$は1次式に分解されるから、$α\in Ω$でなければならない。
よって$Ω$は代数的に閉じている。
よって代数的閉包の存在が示された。
(証明終)