ちなみに批判のポイントを抜粋すると・・・
・ボルシェヴィズムはマルクス主義の正当的継承ではない。
・ボルシェヴィズムは多分にロシア固有の条件や伝統の産物であり,農村的ロシアのプリミ ティヴィズムを反映しており,ツァーリズムを克服していない。
・ボルシェヴィキ革命はマルクスが予想したような社会主義革命ではなく,後進国において例外的な状況のもとで武力によって可能にされた単なる政治革命にすぎない。
・革命以前の経済・社会・政治・文化等の成熟なしに,革命それ自体が人間や社会を変えう
る創造的なものだと考えているところに,レーニンとボルシェヴィキの致命的な誤りがある。
・ボルシェヴィキの「プロレタリアート独裁」はマルクスが想定したものとは異なり,少数者の多数者に対する独裁であり,プロレタリアートに対する独裁であり,民主主義の欠如から生まれた貴族主義的寡頭制である。
・ロシアの大衆は教養も意識も低く,マルクスが想定したような,革命を担いうるプロレタリアートではなかった。