好きな人が好きなのは別に構わんだろう、というのは馬鹿にして言ってるのではなく、割と真面目に言ってる。……いや、少し馬鹿にしているかも。でも、それはお互い様、私だって人のこと言えた義理ではない。
私自身、ハッピーエンドの、葛藤の少ない話は好きだ。日常の鬱屈を離れて、消費するだけの物語は楽しい。ただ、多少ははしたないことだとは思うし、そうした作品を人に薦めることは基本的にはないが。また、好きであっても、批判しないわけでもない。先の「スライム」についても、ラノベ好きの学生と話したことあるが、私の見解には同意してた。「でも好きなんです」。それでいい。わたしも「うる星やつら」は好きだが、性暴力をカジュアルに消費する内容は今更そのまま垂れ流すべきではないし、ギャグも今から見て面白いかどうかは微妙だ。まあ、好きなんですが。
自分の「好き」と批評などの公共空間での論評・評価を区別すること。好きであることと名作であることは別の話と了解すること。そして何より、自分自身と作品を区別すること。でないと、作品は単なる消費財であることを超えて、自分自身を枷に嵌めていく呪いみたいなものになる。それは避けた方がいい。
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モジモジ (mojimoji@mstdn.jp)'s status on Wednesday, 07-Dec-2022 08:54:48 JSTモジモジ