その一方、私の興味はその非営利団体のみなさんが何と戦っているのかという点に興味が向く。かつて自営業者、団体関係者の立場で、10代の頃からレンタル、古物の業界に長年関わってきた者として、ある程度の推測は立つ。みなさんが対峙している者の凶悪さ、狡猾さを知るだけにその勇気には最大限の敬意を表さずにはいられない。
いくら「キラキラワード」で振りまいて、最先端のモードに混ぜ込み装飾しようとも、性産業の背後にいるのは反社組織である。非営利団体のみなさんがやっていることは、一言で言うなら彼らの食い扶持を直接的に削っていることになる。
そのことがどれだけ大変なことか。この間、容疑者が特定された餃子の王将社長殺人事件や監督の伊丹十三、作家の溝口敦さん襲撃事件を想起すれば、誰でも分かる話だろう。
相手の凶悪さや狡猾さを考えるならば、多少の意見の相違はあろうとも、様々な人達を手を繋ぎ、戦っていくよりほかはない。
非営利団体の皆さんが、一体何を戦っているのか?自分らの命を賭けて、他者の命を、基本的人権を護る。同情だとか、承認欲求とか、そんな生易しい気持ちを優先して戦える相手ではない。