阿古真里さんの書くものは嫌いじゃないんだが、岩村暢子を引くならば、「おかあさん」が伝えてきたとされる家庭料理に、戦争を挟んで文化的/歴史的な断絶があることを指摘した『〈現代家族〉の誕生:幻想系家族論の死』(勁草書房、2005年)のほうじゃないか
な……
そもそも「おふくろの味」「家庭の味」が高度経済成長期につくられた幻想だったというのは、文中でも紹介されている湯澤規子『「おふくろの味」幻想』(光文社新書)が1冊をつかって論証しているのだけれど、見出しが「いま日本から「家庭の味」が失われている…」となっているのは、まことに残念では。
いま日本から「家庭の味」が失われている…日本人が「自分だけの料理」を作れなくなってしまった「2つの理由」https://gendai.media/articles/-/116405