かつて蒋介石は日本に軍事留学し、2年間陸軍第13師団に勤務したことがある。
その蒋介石は、日本陸軍の「長所」として、「下士官以下の兵士の団結力が強い」、短所として「高級将校に教養がなく、国際的視野に欠けること」と並んで遍在する軍隊内部での「イジメ」を挙げた。
勿論、軍隊という組織は、構造上「イジメ」を発生させるのであって、中国軍に「イジメ」が全くなかったというのではない。
しかし、中国人の蒋介石から見て、日本陸軍内部での遍在する「イジメ」はやはり「異常」と映ったようだ。
世情では、陸軍と比べて日本海軍は比較的「リベラル」と見られる向きもあるが、それは対米開戦にあたって「消極的な」最高幹部が多かった、という話。
現場では、艦船上では「逃げ場」がないので、陸軍以上に水兵への「イジメ」は凄まじかった、とされる。
それにしても、この蒋介石の観察、戦後の日本社会にもそのまま該当しているのではないか?
大企業の「新人研修」は陸軍の内務班による新兵訓練のノウハウをそのまま移行させたものであるし、下士官兵以下の団結力とその「裏」である「イジメ」の密度、集団同調圧力の強さ、これはすべて戦後の「企業戦士」集団の特徴と言えるのでは?