この前「角川まんが学習シリーズ 日本の歴史16」が酷すぎてパソコンの画面を叩き割りたくなったって書いたけど、実は史料的な意味を込めて16巻だけ購入したけどやっぱり酷いw
例えば「集団的自衛権の行使容認」の解釈改憲について、p90~91で解釈改憲が「合憲」である理由を懇切丁寧に説明(しかもp91では北岡伸一が「憲法九条が許容する『必要最小限度の自衛権の行使』に集団的自衛権が含まれない解釈は間違っている」とページの半分以上の大コマで訴えるシーンが描かれている)。
それに対してp92の上三分の一を使って民主党が反対しているシーンが描かれているんだけど、「これに対して野党・民主党などは閣議決定による健保解釈の変更を強く批判、撤回を要求した。」という説明と共に雑に描かれた8人が「撤回しろ!! 戦争反対!! 撤回しろ!!」と言っているだけでこのコマだけでは「ただ反対している野党」としか描かれていない。
一応p97で反対派の意見も描かれてはいるけど、p98で「安全安心な生活のために安全保障環境が必要なのは間違いないんだし 政府にはしっかりじっくり説明してほしいね」と言ってこの話は終了。→
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そば屋の側のうどん屋(あお) (udonya_no_soba@toot.blue)'s status on Saturday, 18-Mar-2023 08:32:59 JST そば屋の側のうどん屋(あお) - pica.pica repeated this.
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そば屋の側のうどん屋(あお) (udonya_no_soba@toot.blue)'s status on Saturday, 18-Mar-2023 09:26:35 JST そば屋の側のうどん屋(あお) 他にもフロマンと甘利明のTPP交渉をカッコよく描くなど全体を通して「TPP」「TPP11」という「新自由主義」に基づく「構造改革」を良きこととして描いたり、「ふるさと納税」のおかげで福島の米農家が復活したりと安倍政権の「功績」を描く描写が続きお腹いっぱいw
ただ、本当に腹が立ったのは野党の扱い。上でも書いたけど「集団的自衛権行使容認」に反対する民主党の描き方もそうだし、何より酷かったのがp158。
東京都議選で自民党が惨敗した後のコマで「この機運の中 野党は安倍政権の強引な運営への批判を強めていく」という説明と共に描かれてる絵は安倍晋三が予算委員会の答弁に立っている中で野党議員が「モリカケ!! モリカケ!! モリカケ!! モリカケ!! そんなことよりモリカケ!!」とヤジを飛ばすというありえないもの。これはネトウヨが野党を揶揄するときに言っていることまんまで、この巻の監修者である五百旗頭薫の野党に対する嫌悪感がこれでもかと滲み出ていて本当に吐き気がした。
この漫画を読んだ子供は「野党は無意味に反対だけをして国の足を引っ張る存在」と「学習」するんじゃない?「普通の日本人」養成漫画だよコレ。