『きのこ』
木のこよりが熱湯のなかでいばっている
湯をそそいだは芋か
すると火をつけたは山賊だな
すると放火ののこり火をつけたのは山賊だな
すると火がかならずあったのだあったのだ
ほんとうに湯をそそいだのは芋か
ほんとうだろうか
いるかだ
木が産みおとしたへそに尋ねるがよい
俗称 こより 学名 こより
図鑑では頁の番号をまねてる
これぞ木のこより
またはびんぼうゆすり
さて
木のこよりは多摩川のごみからくる特別暗号だ
暗号とはいつも敵が好きなもの
なのだ
いやけんかそのものかもしれない
それがたのしみなのだ
生粋のごみよ
芋皮斑点をめぐってのけんかより七年
ごみの山からたましいを盗む悪人がおおい
宇宙のためぞ
けたたましい宇宙のためぞ
蛇が襲来するけたたましい宇宙のためぞ
知恵を食うべく蛇が襲来するけたたましい宇宙のためぞ
石つぶてりんどうのかちわりが凍る
それは宇宙のためだった