昨年見た「西部戦線異状なし」(2022年版)は、ドイツ語の映画で、ドイツ兵の視点で描かれたWWIの塹壕戦の様子である。上にも書いたが、それまで50年間戦争をしていなかったドイツは、戦争を知らない世代が主流であり、開戦時の好戦的な雰囲気、若者が次々とあまり覚悟もなく兵士に志願する様子が映画でも描かれており、その後の戦場のあまりにも無意味な殺戮と死と深いコントラストを成している。
最近ではイギリス兵の視点で撮られ、11分間のワンショットの撮影が話題になった「1917 命をかけた伝令」もある。これもみたのだけど、私は「西部戦線異常なし」の方が映像の美学、戦争の描き方も相まって、遥かに高く評価している。