Twitterで"生涯子無し"がトレンド入りしててふと思い出した。自分が子供のおもちゃを扱う仕事をしてた時のこと。
おもちゃを見たい母がいるということで訪問した家。その家の母親は知的障害者だった。知育玩具云々は伝わらない。ただ単にかかってきた電話に「はい、はい」と答えた結果のアポだった。
お子さんは3人だった。上の子は小学生らしかった。が、トイレができなかった。言葉もなかなか出ない。下の子2人は保育園くらい。奇声を上げて暴れ回っていた。自分は詳しくないが、恐らく3人とも知的障害者ではないんじゃないかと思った。ただ、生育環境の問題で覚えることができなかったのだろう。
そこへ家事その他を受け持っているだろう祖母がやって来た。おもちゃの営業でしかない自分に愚痴を言う。「息子がなかなか嫁を貰わなかった。40過ぎても独り者。それじゃ世間体も悪いしこの家の跡取りもいなくなる。だから若い女で文句を言わないのを探して連れてきたんだ」と。よくあるんだそうだ。結婚しない中年の息子に知的障害を持った若い女性を娶せる。子を産ませれば世間的には妻子を持った一人前の男として認められる。
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SALA (salaii@mstdn.jp)'s status on Saturday, 14-Jan-2023 00:40:02 JST SALA - pica.pica, モジモジ and マッつん as Madsttm repeated this.
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SALA (salaii@mstdn.jp)'s status on Saturday, 14-Jan-2023 00:40:02 JST SALA その家の母親は話していることがあまり理解できないようで、自分の持っていった知育玩具で遊んでいた。積み木を重ね、絵本をめくる。自分を営業だとはわからず「先生」と呼んだ。遊び方を教えたからだろう。発音がうまくできなくて「てんてぇ」と言って手を上げる。「てんてぇ、もっと」とおもちゃを欲しがる。30歳くらいだろうか。
このお母さんはどうやってこの家で暮らしてきたのだろう、結婚の意味を知っていたのか。子供を産ませるために連れてこられて、その行為をどうやって受け入れたのか。男を受け入れ、身体は受精し、妊娠し、出産し。だが、この人はその意味を理解していたのか。
おもちゃは売らなかった。欲しがってくれはしたが断った。
何故こんなことを。そんな思いでその家を出た。こども。家。跡取り。そのためにあの女性は道具にされた。これが現代の日本で起こることなのか。
あの女性は本来なら支援を受けるべき人だ。生きていること、存在していること、それを社会が支援するべき人。何故そんな支援が届かないのか。
「嫁の親だって片付いて欲しいからね」あの祖母の言葉。
それからそんな母親を何人も見た。現代日本の話だ。 -
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モジモジ (mojimoji@mstdn.jp)'s status on Saturday, 14-Jan-2023 00:44:23 JST モジモジ @salaii 話として読んでみたら、確かに誰かが考えそうなことと思いつつ、グロテスクすぎて今まで考えようとしなかった話だな、って思いました。きつい。
pica.pica repeated this. -
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SALA (salaii@mstdn.jp)'s status on Saturday, 14-Jan-2023 00:50:52 JST SALA @mojimoji これ、ほんとにキツくて私も忘れられないです。田舎の話なので、もしかしたら因習として長くやってきたのでは、などと考えてしまったり。障害者を社会から隠そうとしてきたツケなんでしょうね。だからもっともっと支援を充実させて欲しい。支援を必要とする人に届くような国になれば、人が道具にされることもなくなるんだと思っています。
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モジモジ (mojimoji@mstdn.jp)'s status on Saturday, 14-Jan-2023 08:37:13 JST モジモジ @salaii 支援がなく、選択肢がないところではどんなグロテスクなことも起こりえてしまう。やはり、仕組みを作っていくことが大事ですね。