他に大きな原因がある しかし、高齢者がキレやすくなり、犯罪にまで至るケースが増えているのにはもっと他にも原因があると私は考えている。それは高齢者と社会の間にコミュニケーションのギャップが生じているということである。 トランプのアメリカではないが、日本の社会も2つに分断されている。情報を自由に得られる人たちとそうでない人たちの2つである。後者のほとんどは高齢者が占める。もちろんパソコンやスマホをバリバリ使いこなして情報を得る高齢者もいる。しかしそれは例外に属する。情報が得られないのが高齢者のサイレントマジョリティである。 年齢を重ねると目や耳の機能が低下し、脳の働きも衰えて情報を獲得、処理する能力が低下する。しかし、暮らしてゆくための情報は増えるばかりだ。20年前は電車に乗るためにそれほどの情報は必要ではなかった。しかし、今では全く不親切な自動券売機を操り、複雑怪奇な乗り換えルートを通り、尋ねる駅員のいないホームから目的の電車に乗るためには多くの情報とその処理が求められる。スマホが使える世代は「乗換案内」という便利な情報源があるが、高齢者の多くはその恩恵に与れない。
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