『婦人之友』大正4(1915)年2月号掲載の「上方の女中」記事、清水美知子『〈女中〉イメージの家庭文化史』(世界文化社、2004年)でも引用されているが、東京の女中と比べて、大阪・京都の女中は「奉公」「行儀見習い」の風があり「心掛けがよい」とあって、おおモロに使用する側の視点だーと。
「大阪などでは鹽踏みといって、二三年は必ず奉公に出て来ないと、他家の御飯をたべた経験のないやうなものは、わけのわからぬ気儘(きまま)ものとして、縁談などもなかつた位だといふことです」、他方京都では「(家格が)高くない家の娘が、良家の風を見習ふため、品位をつくつために出るのです」。
で、江州(近江)出身の「江州女中」は実家が「独立自営の興味を起させるために出すやすでございます」云々と述べたうえで、分相応をはずさない上方女中にならって「東京の女中達にも、どうかしてこんな考へを持たせたいものでございます」と結ぶ。奥様向け「女中の躾方」本がありそうだと気づく。
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早川タダノリ (hayakawa2600@fedibird.com)'s status on Monday, 05-May-2025 15:47:52 JST 早川タダノリ