米に「懇願外交」に行った赤沢担当相、トランプがー当然駆け引きを有利にするためにー姿を現すと、「恐れ入り」、「格下、格下」と連呼して、あの恥ずかしい帽子をかぶるパフォーマンスをしていたらしい、とほほ。
国家外交では正式には元首同士、外務長官は国務長官、という対等なパートナーが決まっている。
そこに大統領自らが現れたので、赤沢氏は「恐縮至極」と平伏したの図、といった所だろう。
しかし、今回のトランプ関税は、いわば覇権国家米国が腕力に物を言わせて、自分が作成に関与したルールを一方的に破棄した者。道義的・法的非は米国側にある。
現実の力関係として「交渉」をしなければならないのは理解するが、これではただ「強い者には諂っておく」という日本のイメージを流布させるだけ。国際的にも、また国内の社会倫理に与える影響もマイナスでしかない。
「弱者」は「弱者」として意地を見せながら、「取るものは獲る」というタフネゴシエーターであることが必要とされる。
「強者に諂う」ことは子供でもできる。EU,中国,韓国、インド、東南アジアとの連携から少しでも交渉を有利に導こうとする「タフネス」が全く感じられない。
こんなことで「東アジア外交で主導権を取る」などとは夢のまた夢でしかないだろう。