夕方にばあばに付き添ってもらいながら小鯖さんと舗道を歩いていたら、仕事終わりと思われる作業着姿のおじさんが「あなたとっても可愛いねぇ」と腰を屈めて眩しそうに声を掛けてきた。(小鯖さんが構って欲しいと顔に書いてすれ違う人全てを見つめるせいである)
「おじさんはね、もうすぐ死ぬからさ。」
おっとこれは初めてのパターンだぞと面食らっていたら少し小声で手短に「ほんとなんですよ、癌で余命2,3ヶ月だって」と我々大人に説明してくれた。
「…真っ暗な所に行くんだよ。だからね、あなたがおじさんの分もいっぱい生きてね。さようなら。」
そう言っておじさんはまだまだ明るい夕陽に向かって歩いていった。
…そこは真っ暗なところなのかな。今日の夕陽みたいに明るいところだといいんだけどなと思いながら見送った。
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RAVEN 23時には寝たい (6bt9@warpday.net)'s status on Monday, 14-Apr-2025 20:23:46 JST RAVEN 23時には寝たい