「Twitter、たのしかったね」 スマートフォンから僕へと視線を移した彼女が微笑みかけてくる。今夜はTwitterが最後の日だ。笑顔を向けている彼女の表情も、よく見れば「寂しさ」が含まれている気がする。 「TikTokとかInstagramはさ、やっぱり画像や動画のコミュニケーションだから、何かを作ることができる人や、魅力的な一芸がある人たちの場所じゃない? 何もない人が何もない日常を淡々と書き込むから味があったSNSって、Twitterが最後になっちゃうかもしれないよ」 そうなのだ。特別きれいだったり刺激的だったりする情報じゃなくてもいい。どこにでもいる人の、ありふれている