なぜか鴎外の舞姫で盛り上がってるけど、純な高校生だった私は、「豊太郎もエリスに純粋な愛情を抱いていたはずなのに何で捨ててしまうのか」に納得がいかず、現代文の先生のところに授業後に話しに行って、結局泣いてしまった事があった。
大人の男のズルさをここで理解すべきというのがあの当時の教育の趣旨だったんだろうか。
ともかく太宰とか高橋和巳とか、昭和のインテリ男が内心吐露してネチネチ自己弁護する小説をあの後も続けて読んだせいで、日本文学は徹底的に嫌いになってしまい、その後は翻訳物のビルドゥングスロマン系にはまったのであった。