近藤絢子『就職氷河期世代――データで読み解く所得・家族形成・格差』中公新書、2024年の読書メモ。
第1章「労働市場における立ち位置」を読んだ。就職氷河期世代をほかの世代と比較して、労働市場における立ち位置(という表現に私は違和感を覚えるのだけど)が確認される。
新書では往々にしてあることだけど、グラフが小さくて見づらい。全体をとおして確認されるのは、バブル世代の条件が一番よくて、その次が就職氷河期前期世代、もっとも悪いのが就職氷河期後期世代だけど、これはポスト就職氷河期世代になってもそんなに改善していないという特徴。
43頁以降、瑕疵効果(Scarring effect)について。読めば読むほど悲しくなってくるけど、ちゃんとデータに基づいて就職氷河期の問題を理解しておかないとなと。