ヘアドネーション、私もしたことがあるし周りにも積極的にやっている友達がたくさんいるけど、随分前にヘアドネーションを活動を始めたNPOの人のインタビューを読んでから、みんながみんな喜んでウィッグを欲しているわけじゃないということや、「髪があるほうがいい」という考えそのものに根本的な問題があるのではないかということについて考えている。
インタビューからの引用:
「ここは、髪の毛がある人がほとんどの社会なんです。
呼吸しているのが当たり前だから、呼吸できていることに感謝をしている人がいないのと同じで、99%くらいの方が髪の毛があるのが普通の社会で、髪の毛があることを意識している人はほとんどいない。
そのような社会において、髪の毛がないということは圧倒的なマイノリティーです。これは髪の毛に限ったことではないですが、それが今の社会です。」
「もちろん、表現の自由でウィッグを着けて外を歩きたい人もウィッグでおしゃれをしたい人もいますが、ウィッグをかぶらなければならない状況はおかしいですよね。
髪の毛がないというマイノリティーの人たちのために髪の毛を集め、ウィッグを作る。運営側はそんな風に思っていないですが、「普通に買ったら50万円ほどする人毛ウィッグをタダでどうぞ、さあ被った方がいいですよ」という構図に結果的にはなっている。
圧倒的マジョリティーがマイノリティーに対して、ウィッグが必要だという無意識の押し付けになっているんじゃないのかと。
一生懸命髪の毛を伸ばして、「私はヘアドネーションをしました、いいことをした」は本質的な解決ではない。」