『生きづらい明治社会 不安と競争の時代』 岩波ジュニア新書
松沢裕作
TLで勧められて読む。『東京の下層社会』(紀田順一郎)なんかは昔読んだことがあるので、新しい知見がたくさん得られたわけでははないが、江戸時代以前の「助け合い」というのが村請け制度(村の年貢は村全体の責任)によるものだった話だとか、明治時代の東京下層民の中に「苦学生くずれ」が多くおり、それが暴動の主体だったという話には興味が湧いた。何を隠そうわたしも新聞奨学生制度に騙された「苦学生崩れ」だった頃があったのだ。
以下引用。まさに今の時代はこうだよなあ。
❞「成功したものは正しく努力したものであり、失敗したものは努力をしなかったダメ人間である」という信念がいきわたると、このように「ダメ人間にならないためには、どんな手段をつかってでも成功する」という行動をとる人があらわれてきます❞
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