私は母と母の人生について話し合ったことはなかったし多分これからもないだろうし、だからこんなのは私の独りよがりでしかないのだけど、私ときょうだいを生むことなく、あの父を夫とすることなく、それがどこであれ家というものに押し込められることのない人生を母が最初から全部取り戻すことができたらと、時々心から思う。そしてそれはこれから世界がどれだけ良くなってももう叶わないことだから、悲しくて悔しい。