EVというゲームチェンジャーで技術的に最先端な上に自国の巨大なマーケットを掌握しやすい中国がその王者になりそうなので、ドイツの自動車業界は猛烈な勢いで人工知能を前提とする開発、生産、販売の構造転換と人員整理を図っているわけだが(フォルクスワーゲンの工場労働者の闘争はこの一端であるが、関連の部品メーカーも軒並みこれに倣っている)、日本はホンダとニッサンの経営統合という異なるタイプの転換に踏み出しているように思える。一緒になればダブルで強力、という発想は、ブランディングを破壊すると同時に現在の構造を強化するという方向であって、ブランディングを温存しながら構造を根本的に変えるという方向とは逆であるとさえ言える。