十勝大橋(とかちおおはし)は、北海道河東郡音更町と帯広市の境にあり、十勝川に架かる橋。
概要
国道241号の橋であり、帯広市と音更町を結ぶ幹線道路として混雑している。24時間平均交通量は約35,100台(平成22年度)。地震や風に対する安全性を考慮して設計し、厳寒地での通年施工を工夫しており、1995年度(平成7年度)「土木学会田中賞」を受賞している。夜間はライトアップしている。
歴史
十勝大橋の前身は、1905年(明治38年)に架橋された木橋「開成橋」である。1910年(明治43年)に河西土木派出所がより頑丈な木橋「河西橋」(橋長114m)を架橋したが、1919年(大正8年)の洪水で流失した。その後、橋長を186 mに延長して架け替えたが、洪水のたびに修理しながら利用してきた。新たなコンクリート橋は1940年(昭和15年)に着工し、橋の名前も「十勝大橋」(橋長369 m)と改称され、1941年(昭和16年)に完成した。旧十勝大橋は平衡荷重法によるアーチ式支保工を世界で初めて採用し、φ44 mm、最大長25 mの丸鋼を日本国内で初めて採用するなど、当時の最新技術を使用した橋梁であった。
1980年(昭和55年)に策定された音更町側の堤防を引いて十勝川を拡幅する「木野引堤事業」により、橋梁自体は健全であったが架け替えることになった。1996年(平成8年)、十勝川上流側に新たな十勝大橋が開通した。斜張橋として生まれ変わった十勝大橋は、PC斜張橋として幅員、面積などが日本国内最大級の規模となっている。なお、旧橋の偲ぶため「さようなら旧十勝大橋」というイベントを開催し、帯広側には旧橋の橋台が残されている。
構造
周辺…